子守唄の心 ゆりかごのうた (作詩・北原白秋 / 作曲・草川信)
◆ゆりかごのうた (作詩・北原白秋 / 作曲・草川信)
この歌の題名に子守歌とはありませんが、
私にとっては大好きな子守歌の一つです。
「ゆりかごの唄」は、1921年(大正10年)に発表された日本の童謡・唱歌です。
寝ぐずる子供をあやして穏やかな眠りに誘う大人たちの心や、
ゆったりと優しい時間が流れる中で、
安らかに眠る我が子を愛しげに見つめる母性といったものが伝わってくる思いです。
繰り返し語りかけられる『ねんねこねんねこねんねこよ』に限りない優しさを感じます。
ゆりかごのうたをスズメでも鶯でもなくカナリアが歌うというところがいいですね。
その揺れるゆりかごはビワの木に結ばれているのでしょうか、
おそらく大木ではないでしょうからゆりかごの揺れるたびにビワの木も穏やかにしなります。
その木の枝先にはビワの実がなっています。
これが松の木や欅だとゆりかごの揺れ方にしなりは生まれてこないでしょう。
しなりがないと揺れる動き方は時計の振り子みたいで
硬い無機質な動きになってぬくもりが抜けてしまいます。
ゆりかごをゆすっているのはきねずみ(リス)です。
タヌキやクマでないところがいいですね。
リスは小さな動物ですからそのゆすり方もひそやかでしょう。
そのゆりかごのゆめ(子どもの育ちに託する祈りや願い)に
黄色なお月様が空から微笑んでいる…
景色は一変して大きな世界・大きな想いの中に溶け込んでいきます。
あらためて歌詞をご紹介します。
ゆりかごのうた 作詞・北原白秋 作曲・草川伸
ゆりかごのうたをかなりやがうたうよ ねんねこ ねんねこ ねんねこよ
ゆりかごのうえにびわのみがゆれるよ ねんねこ ねんねこ ねんねこよ
ゆりかごのつなをきねずみがゆするよ ねんねこ ねんねこ ねんねこよ
ゆりかごのゆめにきいろいつきがかかるよ ねんねこねんねこ ねんねこよ