ばぶのばぶなひとときをご紹介します
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カテゴリ:ばぶさん童話( 113 )

ばぶさん童話 お話ぐるりんりん (おむすび)

☆年少組向けの8つの独立したお話。
お話とお話がバトンタッチしてその次のお話へと繋がり一周します。

おむすび

ミギー坊やがお気に入りの青い帽子をかぶって
てくてく歩いていると、むこうから
ダリーちゃんが大好きなピンクのスカートを
ひらひらさせてやってきました。

「ミギーぼうやどこいくの?」
「やあ、ダリーちゃん、こうえんにいくところ。」
「いっしょにあそびましょ」
「うん、いいよ。いっしょにあそぼう」

二人はブーランブーランぶらんこをしました。
階段をトコトコのぼって、
すべり台をスルスルスルスルーと滑りました。
沢山あそんだのですっかりおなかがすきました。

そこで二人はお砂場でおむすびをつくることにしました。
お砂場に誰かが置き忘れた小さなバケツがありました。

「ちょっとつかわしてね―」
といってから水飲み場の水道でお水をためて砂場まで運びました。


バケツを両手で目の高さに持ち上げて 
こぼさないようにより目にしてお水を見つめました。 

お水は歩くたんびにバケツの中でプルルンルンと輪を描きました。
歩くのを止めるとお水は静かになります。


そおっと、そおっと運んでいたけれど、お砂場はすぐそこです。
早く運び終えたくなりました。


今度はさっきよりちょこっとだけ大股にして歩いてみました。
お水はバケツの中で右に左に行ったり来たり。
まるで「はないちもんめ」みたいに動きます。
お砂場はもう目の前です。


ところがこんなに頑張っていたのに
お砂場の手前で躓いてお水を沢山こぼしてしまいました。
バケツの中に残ったお水は二人の手のひら一杯分くらいだけでした。

そのお水を乾いた白砂の上にかけると黒砂ができました。
ミギー坊やはギュッギュッギュゥウーっとつくりました。
「はいこれぼくのつくったおむすびだよ。たべて」
ダリーちゃんはフワフワフワァアとつくりました。
「はいこれあたしのつくったおむすびよたべて」

「ありがとう」といって
二人はおむすびを取り替えっこして食べようとしました。


これかたくってたべられない」とダリーちゃんがいいました。
「これふわふわでこわれちゃった」とミギー坊やがいいました。

そこで二人は
「かたすぎないで、やわらかすぎないで、ちょうどいいおむすび」
「かたすぎないで、やわらかすぎないで、ちょうどいいおむすび」
「かたすぎないで、やわらかすぎないで、ちょうどいいおむすび」
といいながら一緒におむすびをつくりました。

「いただきまーす。もぐもぐもぐ」
「あーおいしかった。ごちそうさま」


「もっともっともぉ~とたくさん おむすびつくろうか」
「うん、いいよ。もっともっともぉ~っとね」

            ~お・し・まい~

お話ぐるりんりんとひとめぐり
~(青い帽子)~(おむすび)~(おむすび屋さん)~(くまの家族のお風呂)~(わにの背中で)~(わに泳ぎ)~(電車ごっこ)~(おおなわとび)~(青い帽子)                   



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by 09donpo11 | 2014-06-26 00:04 | ばぶさん童話 | Comments(0)

ばぶさん童話 お話ぐるりんりん (青い帽子)

☆年少組向けの8つの独立したお話。
お話とお話がバトンタッチしてその次のお話へと繋がり一周します。

 

青い帽子  

青い帽子がありました。
すべりだいのてっぺんにちょこんとありました。
誰かが脱いで置き忘れたのでしょうか?
それとも落とし物に気が付かないで
置いてきぼりにされたのでしょうか?

黒猫のミャーとうさぎのぴょんがやって来ました。
「あれ、こんなところにあおいぼうし」
「まあ、きれいなあおいろ」
「ねえ、ぼうしくん、どうしてこんなところにいたの?」
帽子は返事をしません。

「きっとだれかのわすれものだよ」
「それとも、もしかしたらかぶっていたひとが
おっことしたのにきがつかないでおいてきぼりになったのかも」
「それとも、どこかからにげだしてきたのかも」
「それとも、おおかぜがふいて、ぴゅーってとばされちゃったのかも」
「それとも、どろぼうがよなかにやってきてぬすんできたのかも」
「それとも、おばけが・・・」
帽子は何にも言いません。

「ぼうしのひといまごろどうしているだろう」
「どっかいっちゃったよーってないているかな」
「あちこちいっしょうけんめいさがしているかも」
「こうえんのベンチのとことかすなばとかブランコのとことか」
帽子はやっぱり黙っています。

「そうだ、ぼうしのもちぬしをさがしにいこう。」

黒猫のミャーは青い帽子をちょこんと頭にかぶると歩き出しました。

「どうだい、ぼくににあうかい?」
「なんかかっこいね」
帽子はちょっとすまし顔。
「こんどはあたしにもかぶらせて」
「はいどうぞ」

ウサギのぴょんがちょこんと頭にかぶりました。
帽子はなんだかちょっぴり楽しそう。

「え~、ぼうし~。ぼうしをおとしたひといませんかぁ~」
「あおいすてきなぼうしです。すべりだいのうえにありましたぁ~」
「ぼうし~。ぼうし~」

黒猫のミャーとうさぎのぴょんの声が聞こえたのでしょうか、
公園の向こうの方からミギー坊やがかけてきました。

「あ、それぼくのぼうしだ。みつけてくれてありがとう」
帽子はとっても嬉しそうににっこりました。

            ~お・し・まい~

お話ぐるりんりんとひとめぐり
~(青い帽子)~(おむすび)~(おむすび屋さん)~(くまの家族のお風呂)~(わにの背中で)~(わに泳ぎ)~(電車ごっこ)~(おおなわとび)~(青い帽子)~


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by 09donpo11 | 2014-06-25 00:04 | ばぶさん童話 | Comments(2)

12の短短童話  その最終回 『まーだ だよ』

『まーだ だよ』

もう いーかい?」
担任の馬場ちゃんが子供たちに呼びかけます。

子どもたちはてんでに答えます
「まーだ だよ」


「もう いーかい?」
「まーだ だよ」


「もう いーかい?」
「まーだ だよ」


「もう いーかい?」
「まーだ だよ」


もう一度訊いたら十回目の 
「もう いーかい?」です。

けれども子供たちは「まーだ だよ」っていいながら
にこにこにこにこ園庭中を走り回っています。


『どこか素敵な隠れ場所はないかな?』って
キョロキョロ探しながら走っている子。


走っているのが楽しくてたのしくて、タッタカッタッタターの子。


『まーだ だよ』っていうのが嬉しくってうれしくって、よだれがキラリとひかった子。


まだ誰も隠れていないけれども
かくれんぼはとっくに始まっているのです。


「私もいーれーてっ」
と低い声でもう一人の担任の山路さんが言いました。
「いいーよっ」と子どもたちが答えました。

子供たちは山路さんのことを『やまんじい』と呼んでいます。
「やまんじいもかくれて」と子どもたちが言いました。


「もう いーかい?」
と若い馬場ちゃんがよく通る張りのある声で呼びかけました。
「まーだ だよ」
子どもたちとやまんじいが答えます。


「♪もう いーかい?♪」
と馬場ちゃんがオペラ歌手みたいに
晴れやかに歌いながら呼びかけると、
やまんじったらお坊さんのお経のように
「♪もぉう ちょっとぉ~~だよ・チーン♪」
と 唱えながら走りました。


子供たちはゲラゲラ笑いながら
「♪もぉう ちょっとぉ~~だよ・チーン♪」
と真似っこしました。


その時砂場のところまでかけていったえいちゃんが
なんと砂場のバケツを頭にかぶって
「もういいよ」と答えました。


それを見てあっくんも、うーたんも、いっちーも、
おおちゃんも、そしてしいちゃんも、よっちゃんも、
すぐにえいちゃんの真似っこをしてバケツを頭にかぶりました。
やまんじいもバケツをかぶってみましたが、
顔がでっかいのでちっとも隠れません。
こりゃ大変だとやまんじいったら砂場の傍のベビーバスを頭にかぶりました。


みんなは声を揃えて言いました。
「もう いーいよっ」


馬場ちゃんは得意のトロルの声で
「うっふっふっふっふぅ。どこにかくれたかなぁ。」と探しに来ました。


みんなは息をひそめてじっとしています。

足音がだんだん近づいてきます。

みんなはもっと息を潜めて石ころのようになりました。


「みーつけた」
「だはははは」ってみんな大笑いしました。

            ~お・し・まい~


※12回連続、それぞれ独立した短編です。
「もっと・みじっかいばぶさん童話」です。

名づけて『短短童話』今回はめでたくその最終回。

最後までお付き合いありがとうございました。


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by 09donpo11 | 2014-06-24 00:05 | ばぶさん童話 | Comments(0)

12の短短童話  その11 「ひとりじめ」


ひとりじめ

 

「ねえ、だっこしてよ」
「もうまんいんでーす」
「ずるいぞ、ひとりじめ」
「だってひとりしかだっこできないんだもの」
「なんだい、すこしくらいいいじゃないか」


「ねえねえ、おんぶしてよ」
「もうまんいんでーす」
「ずるいぞ、ひとりじめ」
「だってひとりしかおんぶできないんだもの」
「なんだい、けちんぼ。ぷんぷん」

「のーせーて」
「まんいんでーす。もうのれませーん」
「どうしてものりたい。ぎゅぎゅぎゅ。」
べしゃ。
「あーぁ、あぁ。お馬さんの風船つぶれちゃった」
「ぼくしーらない」
ぴょん。
ぷいぷいぷいぷい・・・ぷい。と行ってしましました。
すると風船はにょきにょきにょきぃい・ぴん。
もとどおり。

「いーれーて」
「まんぱいでーす。はいれませーん」
「どうしてもはいりたい。ぎゅぎゅぎゅ。」
びりびりびり。
「あーぁ、あぁ。テントのおうちやぶけちゃった」
「ぼくしーらない」
ぷい。
ぷすぷすぷすぷす・・・ぷす。と行ってしまいました。
するとテントはしゅぱしゅぱしゅぱ、ぱりん。
もとどおり。

ぷいぷいぷすぷす、ぷいぷいぷすぷす行くと
すてきなものをみつけました。
「あっ、ぶらんこだ。だれものっていなぞぉ」
きょろきょろ 
きょろきょろ
「へへっ、だれもいないぞ、みてないぞ。
いまのうち・いまのうちっと。うんとこしょ。」

きこ、
きぃこ、
きぃーこ、
きぃーーこ
「わぁ~~い、ひとりじめ。ひとりじめ。
ぜぇ~~~んぶ、ひとりじめ。
そらも、くもも、おひさまも、
かげぼうしも、そよかぜも、くうきも
ぜぇ~~んぶ、ひとりじめ。」

ぶぅらん 
ぶぅうーらん 
ぶぅううーらん 
ぶぅうううーらん

ぷつん。
ぴゅ~~~ん。
どっしん。
「わーーー。あいたたたったたあ。」


さぁ、どうする?
いたいのもひとりじめっ…かなぁ?
「やだ やだ やだ やだ、やだ やぁーだぁ。 
だれかに だれかに いたいのあーげる。
だれかもらってよ。
もうひとりじめしないからさ」 


 
               ~お・し・まい~

※12回連続、それぞれ独立した短編です。
「もっと・みじっかいばぶさん童話」です。
名づけて『短短童話』今回はその11回目どうぞよろしく。


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by 09donpo11 | 2014-06-22 00:00 | ばぶさん童話 | Comments(0)

12の短短童話  その10 「はぶらしぶらぶら」

はぶらしぶらぶら  

しゃかしゃかしゃかしゃか いい音です。
いつものようにさっさと食べ終えたおおちゃんは
流しの真ん中の蛇口で食後の歯ブラシをしています。
しゃかしゃかしゃかしゃか やっています。


そこへいっちーとうーたんが歯ブラシをしに来ました。
二人はおおちゃんの使っている水道の
右隣りの蛇口をめぐって場所争いです。


「ぼくいちばん」
いっちーはなんでも一番が好きなのです。
「ちがうもん。ぼくのほうがいちばん。」
うーたんはとっても負けず嫌いです。
特にいっちーが『一番宣言』をすると
にわかに対抗意識がめらめらと燃え出すようです。


流しには蛇口が3個あるのですから喧嘩しないでもよさそうなものなのですが、
ほとんど毎日のように喧嘩になります。


そこへえいちゃんもごはんを食べ終えて
歯ブラシをしにやってきました。
えいちゃんはおおちゃんの使っている水道の
左隣の蛇口で歯ブラシを始めました。
始めたかと思ったらちゃかちゃかちゃっともう
「おーしーまい」ですって。
それをきいておおちゃんも
「ぼくも、おーしーまい」


次によっちゃんとあっくんが歯ブラシをしに来ました。
よっちゃんは真ん中の蛇口で歯ブラシしゃかしゃか。
いい音です。
あっくんたら左端の蛇口で歯ブラシを
もぐもぐがじがじ始めました。

変な音です。


そのうち歯ブラシがポロリと口から飛び出しました。
拾い上げたあっくんの歯ブラシ、
おととい新しく買い換えてもらった歯ブラシなのに
すっかりタワシのようです。


右隣りの蛇口ではまだ場所争いが続いています。
「ぼくいちばん」
いっちーはなんてったって一番が好きなのです。
「ちがうもん。ぼくのほうがいちばん。」
うーたんはなんてったって負けず嫌いです。


ご飯のお替りを2回して満足のしーちゃんが来ました。
「よっちゃん いーれーて」
「いーいーよっ」
しーちゃんとよっちゃんは真ん中の蛇口を二人で使います。
しゃかしゃかしゃかしゃか「はい、おしまい」


右隣りの蛇口のではあいかわらずいっちーとうーたんが
「ぼくいちばん」
「ちがうもん。ぼくのほうがいちばん。」
お互い蛇口のコックにしがみつき歯ブラシそっちのけです。


お部屋の方から馬場ちゃんが呼びました。
「おーい、紙芝居始まるよ。」


なんと、まあ。
いっちーもうーたんも歯ブラシしないで
いっちゃいました。いいのかなぁ?


                       ~お・し・まい~


※12回連続、それぞれ独立した短編です。
「もっと・みじっかいばぶさん童話」です。名づけて『短短童話』今回はその10回目どうぞよろしく。


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by 09donpo11 | 2014-06-21 00:00 | ばぶさん童話 | Comments(0)

12の短短童話  その9 「なつみかんくんころころ」

なつみかんくんころころ  

なつみかんの木がおじいさんちの庭にありました。
毎年たくさんの実がなりました。
けれどもだれもその実をとりません。

なつみかんの実はポトンポトンと庭に落ちました。
その木の根元は黄色で埋め尽くされて美しく光りました。

垣根のフェンスを大きくのりこえた枝先で
大通りの車がいったりきたりするのをいつまでも見ていたくて、
なつみかんくんがひとつ 枝にしがみついていました。

「はくしょん」
とうっかりくしゃみをしたひょうし
なつみかんくんは
「あららっ」
ぴゅーっと歩道に落ちました。

こつん

歩道は「いてて」といいました。

「てへへへへっ」
なつみかんくんは照れくさそうに笑いました。

なつみかんくんは歩道をころげて車道に落ちました。

ぽとん

車道は少し下り坂でした。
大きなトラックやバスが通ります。

車道は踏まれたって負けるもんかと踏ん張って
そのたびぶるるんるんと揺れました。
その小さな揺れがまるい実の中に
ぷるるんるんと集まってなつみかんくんはぱんぱんになりました。

ごろ ごろ ごろん
ごろん ごろん ごろん

「あはははは、これはゆかいゆかい」
となつみかんくんは面白がりました。

坂道はずぅ~と続いています。
だんだんスピードが出てきました。

ごろん ごろん ごろろろろ

「うわー、だれかとめてぇー」
となつみかんくんはいいました。

交差点で左に曲がるトラックに
べしゃと踏まれてなつみかんくんの実がはじけました。
ぺしゃんこになったなつみかんくんはもう転がれません。
「でへぇっ」とくちをあけて青い空をみあげました。

しばらくのあいだ車が一台も通りませんでした。

ぱたぱたぱたぱた。
ムクドリが一羽とんできて
なつみかんくんの実をちょんちょんと食べました。

「おいしーかい?」
となつみかんくんがムクドリにきくと
「うん、まあまあだね。
なかまにおしえてあげよう。ごちそうさま。」
ぱたぱたぱたぱた、ととんでいっちゃいました。

               ~お・し・まい~

※12回連続、それぞれ独立した短編です。
「もっと・みじっかいばぶさん童話」です。名づけて『短短童話』今回はその9回目どうぞよろしく。


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by 09donpo11 | 2014-06-20 00:00 | ばぶさん童話 | Comments(0)

12の短短童話  その8 「どっかいっちゃうから」

どっかいっちゃうから  

「はぁ~あ」
クレパスの赤色のクレちゃんはちぃちゃなため息をつきました。
「パナ~ァ。パナ~。
もう、まったくぅ。
パナッシュったらまた僕をそのままにして。
ちゃんと戻してくんないとどっかいっちゃうでしょ。
もとのお家にかえしてよぉ。
もう、どっかいっちゃうから。ぷんぷん。」

あら、こんなところにパナのクレパスが…。
クレちゃん、そんなところでしょぼんとしてどうしたの?
判ったわ、パナに出しっ放しにされたのね。
ほんとにもう、しょうがない子ね。
パナ~ァ。パナ~ったら。パァーナーア。
あっ、そうか、さっきヤーリーと公園で遊んでくるって言ってたっけ。
ちゃんと片付けないとどっかいっちゃうでしょ。
ね、クレちゃん。やれやれ。」

お部屋のお掃除の途中だったママの携帯電話が鳴りました。
パナッシュのママはクレちゃんをエプロンのポケットに入れました。

「はいもしもし。
あら、もうそんな時間?
解ったわ、今すぐ出ます。ええ、5分以内に着くわ。
じゃあまたあとで。」

ママは慌ててエプロンを外すと全自動洗濯機の中にポイ。
スイッチポン。じょばぁ~~。うぃんうぃん、ぴっ。ぐるんぐるん。
エプロンの中のクレちゃんは一緒にお洗濯されてしまいました。
かちっ。ぷしゅ。ごぼごぼ。ぎゅるるるんるん。ぐぅぃーいん。
かちゃ。「ぴーぴーぴー。」
用事を済ましてママが帰ってきました。

洗濯物を干しているとパナッシュが公園から帰ってきました。
「おばちゃんこんにちは」
「あら、ヤーリーも来てくれたの。一緒におやつ食べてらっしゃいな。」

二人はおやつを食べ終わると、大きな紙に怪獣の絵をかきました。
パナッシュは紫の怪獣を描いています。
ヤーリーは青色の怪獣です。あっという間に描きあげました。
「ぼくのかいじゅうすごいんだよ。はなのあなからけむりふくんだぞ」

灰色のクレパスでもくもくと煙を描きました。
「がおー。ぼくのなんかかっこいいんだぞ。
くちからひをふくすごいやつなんだぞ。
あれ?あかいろがない。さっきはあったのに。
ママー、ぼくのあかのクレパスみなかった?」

「見たわよ。なんだか真っ赤になってぷんぷん怒っていたわよ。」
「どこいっちゃった?」
「あら、どこやっちゃったかしら、え~~と?」
「あかー、あかー」
パナッシュが口に手を当てて呼びました。
洗濯竿に干されたエプロンの中でくすっと笑ったのだーれだ?

               ~お・し・まい~

※12回連続、それぞれ独立した短編です。
「もっと・みじっかいばぶさん童話」です。名づけて『短短童話』今回はその8回目どうぞよろしく。


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by 09donpo11 | 2014-06-19 00:03 | ばぶさん童話 | Comments(0)

12の短短童話  その7 「すっ・しっ・がぁあ」

すっ・しっ・がぁあ  

どろぼうねこが にゃお にゃお にゃ~お
でっかい でっかい おおどろぼう
あとからこねこが みゃお みゃお みゃ~お
ちっちゃな ちっちゃな こそどろぼう

おおきなかげと ちいさなかげと
どろぼうあるきで すっすっすっ。
どろぼうあるきで すっすっすっ。

はらはら ぺこぺこ はらぺこだ
「くんくんくん」 「くんくんくん」
どこかにごちそうないかしら。
ぺこぺこ ぽんぽん はらぺこだ
「くんくんくん」 「くんくんくん」
どこかにごちそうないかしら。 

はあーらーへって はぁーらぁーへって
めがまわる おおどろぼうが どたりんこん
はあーらーへって はぁーらぁーへって
めがまわる こそどろぼうも へなちょこりん

ぴかぴか ぽかぽか ぱかぱかぱん
ぴかぴか ぽかぽか ぱかぱかぱん

ぴっぽっぱっ 「あっそーれ」
ぴっぽっぱっ 「あっどぅしたい」  

ぱっかり ぽっかり ぷっかりこ
ぱっかり ぽっかり ぷっかりこ

ぱっぽっぷっ 「あっそーれ」
ぱっぽっぷっ 「あっどぅしたい」

うっかり きっかり ちゃああっかり 
うっかり きっかり ちゃああっかり

うっきっちゃっ 「あっそーれ」
うっきっちゃっ 「あっどぅしたい」

すっかり しっかり  がぁあがぁあがぁあ
すっかり しっかり  がぁあがぁあがぁあ

すっ・しっ・がぁあ 「あっそーれ」
すっ・しっ・がぁあ 「あっどぅしたい」

すしがぁ くい たぁあ~い にゃ~~~お
「だはぁ? なんだって?」
すしがぁ くぃ たぁあ~い みゃ~~~お

「なぁ~~んだ すしがくいたいのかい
よおおく においおかいでごらん
ごちそうここよと におってくるよ」

どろぼうあるきで すっすっすっ。
すっすっすっ すっすっすっ 
すっすっすっすっすっすっすぅ。

すぅーはぁー すぅーはぁー しんこきゅう
どろぼうあるきで えものまで
すっすっすっ しぃーしぃーしぃー 
すっしぃーすっしぃーすっしぃーがぁ

しずかにしないとみつかっちゃう

どろぼうあるきで あとちょいと
すっすっすっ しぃーしぃーしぃー 
すっしぃーすっしぃーすっしぃーがぁ

せなかをまるめ ちいさくなって
おなかをひっこめ ちいさくなって
くびをひっこめ ちいさくなって
ちいさく ちいさく ちいさくなって 

すっすっす しぃーしぃーしぃー
がぁーがぁーがぁー
ちょいと、だれだい?うるさいよ
がぁーがぁーがぁー 
ぺた ぺた ぺた ぺた ぺたりんこ
がぁがぁペタペタ うるさいね。
ちょいとしずかにしておくれ。
おや、だれかとおもえばアヒルさん。
なになに おまえもおすしがたべたいかい?

いいともしずかについといで
そぉーっと 

そぉーっと  

ついといで
           
~お・し・まい~

※12回連続、それぞれ独立した短編です。
「もっと・みじっかいばぶさん童話」です。名づけて『短短童話』今回はその7回目どうぞよろしく。


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by 09donpo11 | 2014-06-18 00:03 | ばぶさん童話 | Comments(0)

12の短短童話  その6 「しゃしんとりますよ」

写真とりますよ

    

食事の支度も整いました。さあ、お昼ご飯の時間です。
「みなさーん。ごはんですよ。
おもちゃは片付きましたかーぁ?
では、食べに来てくださーい。」
まあ、今日はいったいどうしたというのでしょう。
あっという間におもちゃが全部片付いてみんな
「ごはんだ。ごはん」とテーブルに着きました。
こんな不思議な日もたまにはあるものです。
毎日ずうっとこうだといいんですけどねぇ。

「おしぼりで手を拭けた人はどうぞ、めしあがれ」
「いっただきまーす。」
あっくんも、えいちゃんも、うーたんも、いっちーも、

よっこちゃんもおおちゃんも、
そしてしいちゃんもみんなご飯を食べ始めました。
みんな好きなものからぱくぱくもぐもぐ食べています。

「おかわりちょうだい」
「おおちゃん、『もうおかわり?』・・・あらまぁ
おかずもご飯もお汁もぴかぴかのからっぽ。もっとゆっくり食べて」

あっくんも、うーたんも
「おかわりちょうだい」といいました。
「うーたんはお魚もう少し食べてください」
「あっくん、ちょっとまって、
いまお茶碗の中のごはん『あつまれあつまれ』してあげるね、
ぴかぴかになったらおかわりあげるよ」


そのときしーちゃんも「ごはん」といいました。

見るとお茶碗の中はみごとに空っぽのピカピカです。
けれども、お皿の中のおかずは全く減っていません。

「ごはん―」と泣き声で言いました。
でも涙は出ていません。
お味噌汁は…どうでしょう。
豆腐だけ食べて他は残っています。


「ほかのものも食べたらあげますよ」
「やぁーだ。ごはんぅ」

今度は怒り声です。
しーちゃんのお得意のポーズが出ました。
フォークをテーブルに置いて腕組みしています。


これがはじまるとがんとして言うことを変えません。

その時テーブルの反対側でえいちゃんといっちーが
それぞれフォークにお魚を刺して
「いっしょにたべようか」を始めました。
この頃二人は急に仲良しになり、
『いっしょにたべようか』が大好きです。

今日はそこにさっきお替りをしたおおちゃんも仲間入りです。

その様子があんまりすてきなので馬場ちゃんが言いました。
「はーい、みなさん写真撮りますよ。こっちむいてぇ」
両手の人差し指と親指で四角を作って
うそんこのカメラです。

みんな、カメラ目線でポーズを作りました。
「ぱちり」四角いフレームが瞬きしました。

「しいちゃんも、しゃしんとってぇ」 
見ると、しいちゃんのフォークにお魚が刺さっています。
さて、この後しいちゃんはお魚食べたかな?         
           
           ~お・し・まい~

※12回連続、それぞれ独立した短編です。
「もっと・みじっかいばぶさん童話」です。名づけて『短短童話』今回はその6回目どうぞよろしく。


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by 09donpo11 | 2014-06-17 00:00 | ばぶさん童話 | Comments(0)

12の短短童話  その5 「じゃーじゃーじゃぐち」


じゃーじゃー蛇口 

ぽた ぽた ぽた ぽた・・・
「ほら、もっとちゃんとじゃぐちしめてぇ。あーあ、いっちゃった。」
テラスの水道の蛇口くんはつぶやきました。
ちゃんと締めないとお水がぽたぽたたれますよ。
このままだと僕のせいになっちゃうよ、

ぽたぽた ぽたぽた。
蛇口君は『はぁ』とちいさなため息をつきました。

毎日子どもたちが蛇口くんを開けたりしめたりします。

おや、誰かきましたよ。
きいちゃんとこっちゃんだ。いつもの二人です。
砂場のままごと道具のプリンカップとシャベルをもっています。
こっちゃんたらシャベルで蛇口をぺしょぺしょぺしょ。

いつものあそびです。
これが始まるとしばらく続きます。
あれ、こっちゃんたらシャベルに溜まったお水を
ずずずずぅ。
飲んじゃった。それどろみずだよ。

「おいしい?」
「うん、おいしいよ。きいちゃんもやってごらん。」
きいちゃんはプリンカップを蛇口にくっつけました。
ぽたぽた ぽたぽた。ぽたぽた ぽたぽた。
頭をまげて横からカップをのぞきます。
なかなかお水はたまりません。
きいちゃんは蛇口をあけようとしましたが、
蛇口くんはがんばってあけさせません。

「ぼくがやったげる」
こっちゃんが蛇口を開けようと力をいれました。
『きゅっ』
蛇口は元気に開いたのですが、元気過ぎたので 
お水はカップをとびだして、ちっともカップの中にたまりません。

きいちゃんがカップを蛇口に押し付けた途端。
あたり一面水浸し。
きいちゃんの服もこっちゃんの服もびしょびしょ。
テラスもびしょびしょ。スノコもびしょびしょ。

二人は大笑いです。

だってこんなにびしょびしょなんですもの。
遠くの事務室の窓から身を乗り出して
「あらあら、たいへん。たいへん。
きいちゃーん。おみずとめてぇ」
と、園長さんがいいました。

きいちゃんは蛇口にさわりましたが、
さっきよりもお水が勢いよく出てきました。
「きいちゃん。はんたい、はんたい。」
ふたりは『はんたい』の意味が解らずきょとんとしています。

園長さんは両腕を上げると右腕を下げて
「こっちのてでやるのよぉ」といいました。
きいちゃんは左手で蛇口をきゅっと締めました。
お水はぴたりと止まりました。

きいちゃんもこっちゃんも蛇口くんも
みんな「ほっ」としました。

                       ~お・し・まい~               

※12回連続、それぞれ独立した短編です。
「もっと・みじっかいばぶさん童話」です。名づけて『短短童話』今回はその5回目どうぞよろしく。


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by 09donpo11 | 2014-06-16 00:00 | ばぶさん童話 | Comments(0)