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ばぶさん童話  お話森の山小屋で (5/6回)ものづくりの妖精さん』

ものづくりの妖精さん


「ねえ、ねえテーブルさん」
「テーブルさんてばテーブルさん」
「あのさ、うんとさあ・・・」
子ども達はいっぺんにしゃべり出しました。

「ちょ、ちょ、ちょっと待った。」

「ようせいさんってまほうつかい?」
「ようせいさんってどんなときにくるの?」
「ようせいさんどっからくるの?」
「いろんなようせいさんがいるの?」
子ども達はわれさきにと質問をしました。

「質問は一人ずつだ」

「ようせいさんってまほうつかい?まほうをつかえる?」
「いいや、魔法使いではないね。
ちょっと魔法使いみたいなところもあるけれど・・・
もしかしたら魔法を使えるのかもしれないけれど
魔法を使っているのは見たことないなぁ。」

「それじゃあどんなことできるの?」
「さっきもちょっと話したけれど、一生懸命考えて
すてきな言葉が閃いたり、
何か素敵な考えややり方を思いついたり、
今まで気が付かなかったことに気づいたり発見したりするたびに
妖精さんはその人のすぐそばに来て小さな拍手を贈るんだ。
そしてその人の周りを嬉しそうにぐるぐる廻るんだ。
その閃きややり方をその人が試して
それがうまくいけばいくほど妖精さんの数も増えて大拍手。
妖精さんたちは熱烈な拍手をしながらぐるんぐるん廻るんだ。
その拍手を浴びると不思議と元気が身体中にみなぎってくる。
時には思わず「絶好調!」なんて自分を褒めながら
ものづくりしているヴァムさんをみたことも何度かあったなぁ。」

「ようせいさーんってよんだらきてくれるの?」
「いいや、妖精さんは呼んでも来てくれないし、
いついつ来るよなんて約束もしない。
とっても気まぐれなんだ。」

「ようせいさんってどっからくるの?」
「さ、どこから来るんだろうねぇ。
何処から来るかではなくて、多分…」
「たぶん。なあに?」
「多分、みんなの身体の中に最初っからいるんじゃないのかなぁ。」
「さいしょっからいる?」
「そう、最初っからいるんだけれども大抵眠っている。だから・・・」
「だからなあに?」
「だからなかなか気が付かないんだ。
妖精さんが目覚めてすぐそばを拍手しながら
ぐるぐる回っていても気がついていない人が沢山いると思うよ。
目には見えないからね。
『あっ、今、妖精さんがすぐそばに来てる』
って感じる人だけが妖精さんと会話できるんだろうね。
会話と行っても妖精さんはおしゃべりはしない。
ぐるぐる廻ることと拍手で表現するだけだから、
それがきっと妖精さんの言葉なんだろうと思うよ。」

「いろんなようせいさんがいるの?」
「ものづくりの妖精さんのほかにも・・・。
ことばの妖精さん。
お話の妖精さん。
歌の妖精さん。
楽器の妖精さん。
ダンスの妖精さん。
絵や彫刻の妖精さん。
お部屋の妖精さん。
森の妖精さん。
大地の妖精さん。
空の妖精さん。
水の妖精さん。
光と影の妖精さん。
ありとあらゆる妖精さんがいるんだよ。」

                           ~つづく~


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by 09donpo11 | 2014-04-30 00:06 | ばぶさん童話 | Comments(2)

ばぶさん童話  お話森の山小屋で (4/6回) 『ヴァムじいちゃんと革の靴』

ヴァムじいちゃんと革の靴


「おや、君の履いているその革靴は…?
前にどこかで見たことがある靴だぞ。君は?」
「これ?おばあちゃんからもらったの。あたしの名前はセリーヌ。
おばあちゃんが いまのあたしくらいのおんなのこだったときに
おばあちゃんのおとうさんがつくってくれたんだって。」
「すると君はヴァム・ルッシュボーンさんのひ孫というわけだ。」
「あたしのパパは『ヴァムじいちゃん』っていっているわ。
テーブルさんひいおじいちゃんのことしっているの?」
「知っているどころか、このテーブルの私を作り直してくれたのも
ヴァム・ルッシュボーンさんなのだよ。」

「ひいおじいちゃんのはなしききたい。」
「それじゃあ、そのヴァムじいちゃんのお話をしようね」

「あれはまだヴァムさんがカテリーナさんと結婚して7年目。
ターニャが5歳の誕生日を迎える一週間前だった。」
「カテリーナさんてだあれ?」
「カテリーナさんは君のひいばあちゃん。ターニャは・・・」
「わかった、あたしのおばあちゃんのことね。」
「そうとも、そのとおり」
「へえ~おばあちゃんにもなまえがあったんだ。ぼく・・・」
「おや、君は・・・」
「あたしのおとうと。ジョーイよ」 
「ぼく、おばあちゃんって
『おばあちゃん』っていうなまえかとおもってた。」
「はっはっは、だれにもなまえはあるよ。すてきななまえがね。
さて、お話をつづけよう。」

「ききたい、ききたい。」
「ヴァムさんはターニャが5歳になる一週間前の朝、
『うん、これだ。5歳のプレゼントはこれにしよう。』
とっても素敵なことを思いついた。
『お早う、ヴァム。どうしたの?とってもうれしそうね。』
『やあ、カテリーナ。おはよう。
ターニャの5歳の誕生日のプレゼントのことさ。
何にするか決まったんだ。これさ。』
ヴァムさんは、自分の履いている破れかかった革靴のつま先を
パクパクさせながら言ったんだ。
『ターニャに靴を?パーチのお店で買うの?』
『いいや、買わない。自分で作るのさ?』
『あなたが自分で靴を?作ったことあるの?』
『一度もない。けれど作ってみようって思ったのさ。』
『靴を作るなんて難しいんじゃない?できるの?』
『多分、難しいだろうな。・・・でもね、ほら、
さっきからこの靴もぱくぱくとしゃべっているじゃないか。
できるかできないかなんてやってみないとわからないさ。
ってね。
この靴が作り方を教えてくれるよ。』
それからヴァムさんは七日七晩かけて 
サクサク ジョキジョキ コツコツ トントン キュッキュッキュ。
そして、靴は完成した。

私はその時の話をヴァムさんに聞いたことがある。
『ヴァムさん、どうやってあの靴を作ったんだい?』
『まず始めに、自分の履いていたパクパク靴を丁寧に分解した。
そして、隅から隅まで注意深く見たんだ。そして解った。
なーるほど、靴っていうのはこういう風にできているんだ・・・。
それをお手本にまさに みようみまね でじっくり慌てず、
ひと針ひと針縫いあげた。
靴を作ろうって閃いたときから、靴が仕上がるまでの間のことだ。
何度も不思議な体験をした。』
『不思議な体験ってどんな体験?』
『何か閃いたり、思いついたり、発見をするたびに
不思議な何かが、私の周りをくるくると廻るんだ。
よく見ようと手を止めると何も見えない。
けれども、何かがくるくる廻っているのを感じるんだ。
そして、聞こえるんだ。彼らの熱烈な拍手の音をね。
正確にいうと実際には聞こえないんだが感じるんだ。』
『彼らって、誰?』
『ものづくりの妖精さんたちだ。』

                       ~つづく~
 


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by 09donpo11 | 2014-04-29 00:11 | ばぶさん童話 | Comments(0)

ばぶさん童話 お話森の山小屋で (3/6回) 『妖精さんの背負い籠』 

妖精さんの背負い籠


テーブルさんが子ども達にききました。
「妖精さんのお話をしようか?」
「ききたい」「ききたい」
「おはなしききたい」
子ども達は目をキラキラさせて答えました。

「それでは始めようね
<strong>ようせいさんのせおいかご</strong>というお話だよ。
ある時サニー坊やが私にこんな質問をしたんだ。  

『ありがとうのことばがとどくのはなぜ?』

 それはね、ありがとうの妖精さんが背中の背負い籠に
 ありがとうを入れて届けに行くからだよ

『ごめんなさいのことばがとどくのはなぜ?』

 それはね、ごめんなさいの妖精さんが背中の背負い籠に
 ごめんなさいを入れて届けに行くからだよ

『ありがとうもごめんなさいも
ことばがとどかないときもあるよ。どうして?』

 妖精さんが、ちょっとあわてんぼして
 背負い籠の中に入れるの忘れて出かけたり
 籠に入れた言葉を途中で落としたりして
 籠の中身が空っぽになっていると
 せっかく届けに行っても手渡せないのだよ
 妖精さんの背負い籠にはふたがないんだ
 だからことばをしっかり中に入れないとね
 妖精さんも困っちゃうね

『せおいかごのなかにことばをしっかりいれたのに
とどかないときもあるのはなぜ?』

 妖精さんはね、お家のドアや窓を
 一度だけそっとノックするんだ。
 けれどもね、ドアも窓も固く閉まっていると
 開けてもらえないから手渡せないんだ

『どんどん・・・ってもっとつよくノックしたらきこえるよ』

 そんなふうにノックしたらドアも窓も、
 もっと堅く閉まってしまうことを妖精さんは知っているんだ
 外側から無理やりあけようとしてもだめなのさ
 ドアも窓も内側からしかあかないんだ
 だから、そっとノックするのだよ
 
『どうしてようせいさんのせおいかごにはふたがないの?
ふたがあればことばがそとにおっこちたりしないよ』

 それはね、背負い籠に蓋をするとことばが腐ってしまうのだよ
 蓋をしたら呼吸ができなくなるからね。
 いつも新鮮な風に触れているからことばはみずみずしいのだよ。

『ようせいさんのせおいかごってこわれちゃうことがある?』

 時には壊れちゃうこともあるかもしれないね。
 妖精さんにとって背負い籠はとっても大切な道具なのだ。
 だから妖精さんは背負い籠の手入れを毎日しているよ。
 籠が壊れそうになっているのを見つけるとすぐに直して、
 また使っているよ。直すのがとっても上手なんだ。 

『ようせいさんのせおいかごってどのくらいのおおきさなの?』

 大きいのもあれば、小さいのもあるよ。
 というよりも、ことばにふさわしい大きさに
 大きくもなれば小さくもなる不思議な籠だよ。

『ようせいさんのせおいかごにはことばをたくさんいれられる?』

 一度にあれもこれものことばは入らない。
 大抵は一つ入ると満杯だよ。
 けれども妖精さんは沢山いるから大丈夫さ。


子ども達は身を乗り出して訊きました。
「ねえ、ベンチさん。たくさんってどのくらいたくさん?」
そうだなぁ、数えきれないくらい沢山いるよ。
みんなのワクワクドキドキを全部合わせたくらい沢山だよ。
子ども達はベンチから立ち上がって
「わー、すごいなぁ」って叫びました。

                      ~つづく~  


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by 09donpo11 | 2014-04-28 00:33 | ばぶさん童話 | Comments(0)

ばぶさん童話 お話森の山小屋で (2/6回)『ティーパーティー』

ティーパーティー

子ども達はわくわくしながらお部屋の中に入っていきました。

ちょっとばかり小さなお部屋です。

みんながいちどに入りきれるかなぁと心配しながら入りました。

ところが不思議なことにみんな一緒に入れました。

しかも、お部屋の中はちっとも窮屈でなくて、

広すぎもせず狭すぎもせず、

なんというか『ちょうどいい広さ』なのです。

小さなテーブルを挟んでベンチが二つありました。

「どうぞみなさん座ってください。」

とベンチが言いました。

みんなが一度に座れるかなぁと心配しながら座りました。

ところが不思議なことにみんな一緒に座れました。

しかもベンチはちっとも窮屈でなくて

硬すぎもせず柔らかすぎもせず

そのうえとても座り心地がいいのです。

テーブルの上には白い陶器のポットがありました。

「のどの乾いている人はいますか?」

とポットのふたがパタパタと訊きました。

「はーい」

「はーい」

とみんな勢いよく手をあげました。

するとどうでしょう。

不思議なことにその手のひらは

それぞれガラスのコップを握っていました。

ポットさんがちょっと胸を張って聴きました。

「何を飲みたいですか?」

お茶を飲みたい、ジュースを飲みたい、冷たいおみずがいい、

皆それぞれに好きなものを注文しました。

「はい、あなたはお茶ですね、紅茶ですか緑茶ですか?」

「あなたはジュースですね。 どんなジュースがいいですか?

え?『ブドウのジュース』お隣のあなたは『さくらんぼのジュース』

そしてあなたは『冷たいおみず』・・・はい解りました。」

とても不思議なポットです。

コップに注ぐ度に次々出てくる飲み物が変わります。

ガラスのコップはいろいろな飲み物で色とりどりに輝いています。

「では皆さんで『乾杯』をしましょう。」

「カンパ~イ!」

ごくごくふつうのこどもたちはゴクゴク喉をうるおしました。

不思議なコップでした。

もっとお代わりが飲みたいなって思って

「おかわり!」っていおうとすると

まるでコップの底から湧き出るように飲みたいものが増えているのです。

しかも、たっぷりお代わりの欲しい子にはたっぷりと、

ちょっぴり一口分だけ欲しいという子にはちょっぴり一口分だけ

多すぎもせず少なすぎもせず、ぴったりなのです。

そしてそれを飲み切ると体の中を爽やかな風が吹き抜けて

自分も風になったようないい気分でした。

「ごちそうさま」みんなコップをテーブルの上に置くと

コップはみるみる色がうすくなりポワッと見えなくなりました。

「それじゃあ、こんどはおはなしだよ。」

とテーブルさんの脚がカタリとステップアップしました。

                    ~つづく~


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by 09donpo11 | 2014-04-27 00:05 | ばぶさん童話 | Comments(1)

ばぶさん童話  お話森の山小屋で (1/6回)合言葉は『入れて』~扉をかけた子供たち 

◆あいことばは『入れて』

むかしむかし、ある国のかたすみに小さな村がありました。
その村はどこにでもあるごくごくふつうの村で、
村にはどこにでもいるごくごくふつうの子供たちが、   
ごくごくふつうの暮らしをしていました。
さてその村のとなりに大きな森がありました。
その森は魔法の森でした。
その森のまん中には小高い丘があり、
丘のてっぺんには広場がひとつ ありました。
その広場は魔法の広場でした。
その広場のまん中に山小屋が一軒ありました。
その山小屋は魔法の山小屋でした。
その山小屋には小さなドアがありました。
そのドアにはかんばんが掛けてありました。
そのかんばんには魔法の文字でこう書かれていました。
「だれでもどうぞ。いつでもどうぞ。
ノックを3回してください。ドアが開きます。」
ドアのおくには小さな部屋がひとつありました。
その小さな部屋は魔法の部屋でした。
部屋の中では魔法の時間が流れていました。
部屋の扉には小さな貼り紙が魔法のピンでとめられていました。
その貼り紙には魔法の文字で 
「合言葉は『入れて』です。
『いいよ』と返事が聞こえたら扉を開けてください。」
と、こう書かれてありました。
さあ扉を開けたらどんな楽しいお話が待っているでしょう。
 

◆扉をあけたこどもたち

森には素敵なこと楽しいことがいっぱいありました。
ある日、村の子供たちはその森に出かけて行きました。
すると、森の中には魔法の小道がありました。
小道は子供たちがどんどん歩いて行くと
どんどん道ができました。
なぜってそれは魔法の小道だったからです。
その小道をどんどん行くと小高い丘が見えました。
その丘のてっぺんまで登っていくと広場に出ました。
その広場の真ん中に山小屋が一軒見えました。
子供たちは『よーい、ドン』と広場をまっすぐに突っ切りました。
息がハアハアする前にもう山小屋に到着しました。
なぜってそれは魔法の広場だったからです。
山小屋にはドアがあり看板が揺れて掛かっていました。
なぜ看板が揺れていたかというと
子供たちがみんな元気に走って来たからです。
大きな子供も小さな子供も
みんな声をそろえて看板の文字を読めました。
なぜ読めたかというとその文字は魔法の文字だったからです。
「だれでもどうぞ。いつでもどうぞ。
ノックを3回してください。ドアが開きます。」
子供たちはドアをノックしました。
『トントントン』
シャラリラ シャラリロ シャラランラン
と鳴りながらドアが開きました。
子供たちがドアの中に入っていくと
小さな部屋が一つありました。
部屋の扉には小さな貼り紙がありました。
その貼り紙は魔法のピンでとめられていました。
魔法のピンが小さくプルプルっとして言いました。
「あいことばをどうぞ」
子供たちは声をそろえて言いました。
「い・れ・て」
すると部屋の中から
「い・い・よ」
と返事が返ってきました。
子供たちはわくわくしながら扉を開けました。 

                       -つづくー


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by 09donpo11 | 2014-04-26 00:28 | ばぶさん童話 | Comments(0)

昨日は今年4回目のお話しおじさん ・ 葛飾デビュー

今年はこれまで神奈川県愛川町(1月)、相模原市(2月)、横浜市泉区(3月)そして今月は東京都葛飾区におじゃましました。

今年4回目の『お話しおじさん』は都内葛飾区の私立保育園でやりました。
この保育園はこれまで乳児だけの保育園でしたが、この4月より就学前までのお子さんの保育と学童クラブを併設した新しい保育園です。
園舎の設計思想に子供の幸せへの願いや成長への讃歌といったポリシーを感じました。
こども心のときめきを十分に受け止め展開できる保育空間が実に魅力的でした。
きっとたくさんの発見と驚きと安心をたっぷりと体験することでしょう。
新園舎完成のお祝いの気持ちも込めてお話ししてきました。
今回の内容は⑥のわらべ歌遊び以外はすべてオリジナル作品というラインアップでした。

  ――プログラム――

①歌あそび『ちょうちょさんのお散歩』
②手遊びうた『つくしんぼ』
③手遊び物語『五匹の仔豚が狼をやっつけたお話』
④お話の始まりの歌
⑤ごりちゃんとりらちゃんしりーずから「はじめてかいたてがみ」「ぐぅわっぐぅわごりちゃん」の語り
⑥わらべうた「おてらのおしょうさんが・・・」
⑦お話パズルボード『しりとりでんわ』

~おみやげプレゼント・ばぶさんのよくとぶ紙飛行機~
子どもたち一人一人にプレゼントしてみんなで飛ばして遊びました。


新園舎に移って一か月未満、まだまだ保育が安定していない時期だから…と事前の説明を受けていましたが、思いのほか子どもたちは安定していました。日々の保育の配慮と努力が無理なく反映されていて、しかも子どもたちにとって生活が見えやすいような内容が日々展開されている証と思えました。


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by 09donpo11 | 2014-04-25 05:44 | ばぶさんのお話しおじさん | Comments(0)

ばぶさん童話 「ワルグチエンザ」

ある時、どうぶつ村の保育園で『悪口』が流行しました。
始めのうちはほんのちょっとのいたずら心や言葉遊びで面白がっていたのですが
そのうち悪口はだんだんひどいものになって来ました。
  

『ワルグチエンザ』 


だれかがいいました。
「かばさん、かばさん、おくちがでかいのね」
いわれてかばさんは どきっとしました。
そしてまわりのお友達をそっと見渡すと
かばさんほど大きな口のお友達は誰一人としていません。
(わたしだけみんなとちがう)
なんだかちょっぴり悲しくなりました。
すると、ちょっぴり涙が出ました。
「かばさん、かばさん、おくちがでかいのね」
「かばさん、かばさん、おくちがでかいのね」
何度も何度も言われているうちに
とうとう我慢しきれなくなってかばさんは泣きだしました。
大きな声で泣きました。
くやしくなってかばさんは近くにいたさるくんにいいました。
「さるくん、さるくん、おしりがあかいのね」
いわれてさるくんは どきっとしました。
そしてまわりのお友達をそっと見渡すとさるくんみたいに
おしりのあかいお友達は誰一人としていません。
(ぼくだけみんなとちがう)
なんだかちょっぴり悲しくなりました。
すると、ちょっぴり涙が出ました。
「さるくん、さるくん、おしりがあかいのね」
「さるくん、さるくん、おしりがあかいのね」
泣きたいのを我慢していたさるくんでしたが
みんなが何度も言うのでとうとう泣きだしました。
口惜しくなったサル君は近くにいたきりんくんと目が合うと
「きりんくん、きりんくん、おくびがなが~いのね」
いわれてきりんくんはどきっとしました。
そしてまわりのみんなをみると
きりんくんほどながい首をしているお友達は一人もいません。
(ぼくだけみんなとちがう)
なんだかちょっぴり悲しくなりました。
すると、ちょっぴり涙が出ました。
「きりんくん、きりんくん、おくびがなが~いのね」
「きりんくん、きりんくん、おくびがなが~いのね」
泣きたいのを我慢していたきりんくんでしたが
みんなが何度も言うのでとうとう泣きだしました。
     ※
今ではもうみんなして悪口のいい合いです。
まるでインフルエンザのように大流行です。
「ねずみくん、ねずみくん、しっぽがひょろひょろね」
「わにさん、わにさん、せなかがいぼいぼね」

昨日まで風邪で保育園をお休みしていたぞうくんが
すっかり元気になってやって来ました。
ぞうくんをみるとみんなはくちぐちに言いました。
「ぞうくん、ぞうくん、おはながなが~いのね」
いわれてぞうくんはきょとんとして、
「え?」
といいました。
みんなはもう一度声をそろえて大きな声で言いました。
「せーの、ぞうくん、ぞうくん、おはながなが~いのね」
するとぞうくんはこくびをかしげて
「はあぁ?」
っていいました。
みんなはさっきよりももっともーっと大きな声で言いました。
「ぞうくん、ぞうくん、おはながなが~いのね」
するとぞうくんはにっこりとほほえんでうなずくと
「うん、そうだよ。ぼくのだいすきなかあさんもながいんだよ」

このときみんなの心の中に電気がびびびびっと流れました。

「そうだ、ぼくもかあさんとおんなじだ」
「あたしも、おかあさんといっしょだ」

かばはくちがでっかいからかわいいんだ。
さるはおしりがあかいからかっこいいいんだ。
きりんはくびがながいからすてきなんだ。
それ以来みんなはお互いの悪口を言うのをやめました。

                        ―完―


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by 09donpo11 | 2014-04-24 06:36 | ばぶさん童話 | Comments(4)

ばぶさん童話 『だいさくせんのてがみ』

どうぶつ村の保育園の年長さんのクラスで、爆発的に「こま回し」がはやったある日のこと。


『大作戦の手紙』


いつものようにみんなでわいわい輪になって「こま対決」をしています。
その輪の後ろから首をながあくしてキリン君が覗き込んでいます。
「どうしたんだいキリン君。一緒にこま回ししようよ」
「うぅん。でもさぁきつねくん」
「こままわしやりたくないの?」
きつね君は首をかしげて訊きました。
「やりたいんだけどさ・・・ぼくのこまさぁ・・・」
「こまがないのかい?」
とあらいぐまくんがききました。
「こまはあるんだけどさぁ」
「わかった。こまがこわれちゃったんでしょ」
丸いおなかをぽんと叩いてたぬき君が言いました。
「こわれてなんかいないよ」
「だったらいっしょにやろうよ」
とロバ君も言いました。
「やりたいんだけどさぁ、ぼくのこまここにないんだよ。
ぼくのおうちにあるんだよ」

次の日のそのまた次の日の次の日です。
今日もみんなでワイワイガヤガヤ輪になって「こま対決」に夢中です。
キリン君がその輪の後ろから首をながあくして覗き込んでいます。
「キリン君も一緒にやろうよ。」 
ときつね君がいいました。
「こま回ししたいんだけどさ、
僕のこまおうちにあるんだよ。」
「きのうも、おとといも、その前の日もそう言っていたね。
どうしてもってこないの?」
きつね君は首をかしげて訊きました。
「それがさぁ、あしたはもっていこう あしたはもっていこうって
おもっていても、おもっていてもぼくって、
おうちにかえるとわすれちゃうんだよ。」
その時です。
縞リス君が大きな眼をくりくりきらきらさせながらいいました。
「いいことおもいついた。ねえ、きりんくん。
おうちにかえったら、よるのうちに、
あしたほいくえんにきていくふくのポケットに
こまとひもをいれておけばいいんだよ。」
「でもさぁ・・・」
「じぶんでじゅんびとかやんないの?」
「いつもママがじゅんびしちゃうから
ぼくまたわすれちゃうかもしんない。」
「そうか、だめかぁ、いぃーいかんがえだとおもったんだけどなぁ」
縞リス君はとっても残念そうに言いました。
「ほかになにかいいほうほうはないかなぁ」
「そうだ、このかみあげるからこれにわすれないように
てがみをかいておいたらいいや。
きつねくんはじがとくいだからかいてくれるかい」
ロバ君が耳をプルプルってさせていいました
「いいよ。でも、なんてかくんだい」
そこでみんなはいろいろな言葉を考えて、考えて、考えました。
そして暫くすると素敵な言葉がまとまりました。
きつね君がその言葉の全部の文字を一つ一つ丁寧に書きあげました。
「かけたぁ!」
きつね君は両手で手紙を頭の上に掲げました。
一生懸命書いたのできつね君の手のひらはすっかり汗びっしょりです。
みんなはその手紙の文章を声を揃えて読みました。

『キリンくんが あしたこまをもってくるのを 
わすれないだいさくせん・・・
きょう、うちにかえったら、
いろんなことするまえに、
いちばんすぐに、
カバンのなかにこまとひもをいれる、さくせん』

「これならあんしん。あんしん」キリン君は嬉しそうに
手紙をポケットに入れるとみんなに握手しました。
「よかったねキリンくん、
これであしたはいっしょにこまたいけつできるね。」

次の日です。昨日よりももっとにぎやかにこま対決が始まりました。
きつね君、あらいぐま君、たぬき君、ロバ君、縞リス君それに、
もちろんキリン君も一緒です。
「たぬきくん、ちょっとこまかして」
たぬき君がいいよともいわないうちに
ヘラジカ君はたぬき君のコマを横取りして回しました。
たぬき君のこまが止まると
「きつねくん、ちょっとこまかりてもいいでしょ」
とヘラジカ君はきつね君がいいよともいわないうちに
こまをとりあげて回してしまいました。
きつね君のこまが止まると
「しまリスくん、ちょっと・・・」
「やだよ、ぼくのコマだからつかわないで」
「けちんぼ、いいじゃないかちょっとくらいかしてくれたって」
「ヘラジカくんはじぶんのこまをつかえばいいじゃないか」
と縞リス君はシッポをぶりぶり回しながら言いました。
「だってないんだもん」
「なくしちゃったのかい?」
「あるけど、ないんだもん」
「それってどういういみ?」
「うちにはあるけど、ここにはないんだもん」
「もってくればいいのに」
「もってこようとおもっても、わすれちゃうんだから、しょうがないでしょ」
ヘラジカ君は鼻の穴を大きく広げて言いました。

それを聴くとみんなは一斉に大きな声で言いました。
「だいさくせんのてがみ!」
「なぁーにそれ?」
ヘラジカ君は眉毛をぴくぴくさせて聴きました。
「てがみをかいたらいいんだよ」
「だってぼくじよめるけど、かけないもん」
「ぼくのかみをあげるよ」
「ぼくがえんぴつでかいてあげるよ」
ロバ君が紙をくれました。きつね君が字を書きました。
手紙の文章をみんなが声をそろえて言いました。

『ヘラジカくんが あしたこまをもってくるのを 
わすれないだいさくせん・・・
きょう、うちにかえったら、いろんなことするまえに、
いちばんすぐに、カバンのなかにこまとひもをいれる、さくせん』

「だいじょうぶかなぁ」 とヘラジカ君。
「ぜったいだいじょうぶ」とキリン君がニコニコ言いました。

                           ―完―


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by 09donpo11 | 2014-04-23 08:08 | ばぶさん童話 | Comments(2)

風の電話

震災後のエピソード「風の電話」
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by 09donpo11 | 2014-04-22 23:35 | 3/11を忘れない | Comments(1)

ばぶさん童話 「すいのぞうど」

『すいのぞうど』    


図書の本棚の前できつね君が何やらもにょもにょ言っています。


「せんたくかあちやん・・・、さんまいのおふたい・・・、
くいりとくいら・・・、おしやへいりなたまこいやき・・・
・・・ええっと・・・つぎは・・・」

ははん、どうやらきつね君はこの頃自分で字が読めるようになったので、
嬉しくてうれしくて仕方ないみたいです。
そこへロバ君がやって来ました。
「きつねくん、さっきからなにやっているんだい?」
「ぼくね、じぶんで、じがよめるようになったんだ。ほんとうだよ。
いいかい、いまからよむから ちょっときいていてね。」
ロバ君は耳をぷるぷるってさせて
「いいよ、じゅんび オッケイ」
といいました。
きつね君は得意そうに読み始めました。
「せんたくかあちやん・・・、さんまいのおふたい・・・、
くいりとくいら・・・、おしやへいりなたまこいやき・・・
・・・ええっと・・・つぎは・・・」
ロバ君はちょっとおかしくなってくすっと笑いそうになりましたが、
きつね君が一生懸命読んでいるのに笑ったら悪いなって思いました。
そこで、ぐっと我慢した途端に鼻がむずむずして、
「はっ、はっ、はっぁ、はあくしょん」
大きなおおきなくしゃみでした。
きつね君はびっくりして
シッポが野球のバットのようにピンとなりました。
「ロバくん、だいじょうぶかい?」
「ごめん、ごめん。だいじょうぶだよ」
「それじゃあ、もういちど さいしょっからよむから、
よくきいていてね。
せんたくかあちやん・・・、さんまいのおふたい・・・、
くいりとくいら・・・、おしやへいりなたまこいやき・・・
・・・ええっと・・・つぎは・・・」
「ん、ん、うぅん」と変な咳払いをすると
ロバ君はちょっといいにくそうに
「きつねくん・・・」
「なんだい、ろばくん」
「あのね きつねくん、『せんたくかあちやん』じゃなくて
『せんたくかあちゃん』  ほらねよくみてごらん、
せ・ん・た・く・か・あ・ちのあとの『ゃ』のじだけちっちゃいだろ。
だから『ちやん』ってよむのじゃなくて、
こういうときは『ちゃん』ってよむんだよ。
だからこのほんのなまえは『せんたくかあちゃん』だよ。」
「そうか、『せんたくかあちやん』じゃなくて
『せんたくかあちゃん』ってよむのか。
ぼくまたひとつおりこうになっちゃったみたい。うれしいな」
きつね君はしっぽをふりふりさせて小さくぴょんとはねました。
「それじゃあつぎは
さんまいのおふたい・・・、
くいりとくいら・・・、
おしゃへいりなたまこいやき・・・」
ロバ君は鼻をブルブルッとして
「はっ、はっ、はっぁ、はあくしょん・・・ごめん、ごめん」
「どこかよみかたがへんだったのかな」
「うん、だけど、きつねくんどうしてわかったんだい?」
「だってさ、きみさっき、はなをブルブルッてしたもの。
そういうときは きっと なにかあるときだからさ」
「きつねくんって、めいたんていだね」
「それほどでもないさ。
じゃあ、つづきをよむからきいていてよ。
さんまいのおふたい・・・、くいりとくいら・・・、
おしゃへいりなたまこいやき」
「あのね、
『さんまいのおふたい、くいりとくいら、おしゃへいりなたまこいやき』
じゃなくてねじのそばにちいさいてんてんがあるときは『さんまいのおふだ、ぐりとぐら、おしゃべりなたまごやき』ってよむんだよ。」
「へえ~そうなんだ。
『さんまいのおふだ、ぐりとぐら、おしゃべりなたまごやき』っかあ。
それじゃあつぎは~~
『じごくのそうべい、たべられたやまんば、がぎぐげごんたろう
だだだだんだんごむしせいちゃんのぼうけん、
がんばれくじらぐみ、それゆけくじらぐみ』え~~と」
きつね君がものすごいスピードで どんどん読みだしたので
ロバ君は目をくりくりとしました。
「きつねくんすごいね」
「いやあ~~それほどでもないさ。
こぶたのまーち、じゅういっぴきのねこ、
おたまじゃくしのひゃくいっちゃん、
『す・い・の・ぞ・う・ど』 すいのぞうどぉお?  れれれ?」
きつね君は小首をかしげ、ロバ君は耳をプルプルっとさせました。
「わかった。きつねくん。このほんだけうえとしたがさかさまにはいっている」
ロバ君はその本を取り出すと、うえ・したひっくり返して、
元の場所に入れました。
そしてきつね君とロバ君は一緒に声を出して読みました。
「どうぞのいす」
「さかさまにはいっていたら『すいのぞうど』になっちゃうもんね。 
すいのぞうどなんてへんだよね。」
「さかさまになってはいっているほんってほかにもないかな。」
「あっ、あったよ。さかさま」
「ぼくも2さつみつけたよ。さかさま」
きつね君とロバ君は本棚じゅうを端から端まで調べ
さかさまにはいっている本を見つけると取り出して、
うえしたを直してもう一度本棚に入れました。

                         ―完―


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by 09donpo11 | 2014-04-22 19:36 | ばぶさん童話 | Comments(4)