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5夜連続 パコージャパトロール隊物語 ① いっせーのせっ (1/5回)

パコージャパトロール隊物語 ① (1/5回)


   いっせーのせっ


1 まいごのしらせ

ポーン ポーン ポーン ポーン お知らせします。
こちらは防災ツミキルランド放送です。
迷子のお知らせです。
パコージャの、まいちゃんブロックと ごうちゃんブロックが
おかたづけになってもまだかえってきません。
お心当たりのある方はお近くのパトロール隊に知らせるか
パコージャ本部に知らせてください。

ポンポンポンポーン

お給食前のおかたづけの時間のことです。積み木の箱を挟んで向かい合い、
あらちゃんとそいちゃんの二人は怖い顔をして睨みあっています。
二人ともそれぞれ背中に一個積み木を隠しています。
手に汗を掻くほどぎゅぅっと握っているので積み木はしっとり濡れています。
どうやら最後の一個をどっちが入れるかでもめているみたいです。おたがいに
どうしても自分が最後に入れたいと言い張り、頑として譲りません。


〝こちらパコージャ本部 こちらパコージャ本部
全パトロール隊員に告ぐ 
緊急指令 緊急指令 ただちに 
まいちゃんブロックとごうちゃんブロックの捜索に出動せよ ピッ〟


キュンキュンキュン ウィーンウィーンウィーン
パトロール隊員はさまざまなサイレンを鳴らして出発しました。

『こちらパトロール隊のバルちゃんとガンちゃんです。
パコージャ本部どうぞ、プイプイ』

『こちらパコージャ本部
バルちゃんとガンちゃんどうぞ ピッ』

『バルちゃんとガンちゃんは
いまからホアンニイ山のてっぺんに向かいます。
パコージャ本部どうぞ プイプイ。』

『こちらパコージャ本部、了解しました。
バルちゃん・ガンちゃん、途中の急坂に気をつけて行ってきてください。
どうぞ ピッ』
 
「ねえガンちゃん、どうしてホアンニイ山って思いついたの?」
「それはね、バルちゃん。
ホアンニイ山はこのニソワイジュ村の中でいちばん高い所だから、
その頂上からみわたせば迷子のまいちゃんブロックとごうちゃんブロックが
どこにいっちゃったかすぐわかるって思ったからさ。
あ、もうすぐホアンニイ山のテノコウダイラに到着するよ」
「テノコウダイラはホアンニイ山の登り口ね」
「さあ、ここからは登り坂が続くから、アクセル・オン」
「アクセル・オン」

バォーン バォーン  ブィーン ブィーン

二台のパトロールブロックは元気に坂道を登って行きました。
あっというまに ひじてつカーブを曲がり、
ニノウデ急坂に差し掛かりました。

バォーン バォーン バォーン  ブィーン ブィーン ブィーン

「さあ、もうちょっとで見晴らし峠だよ、がんばれバルちゃん」
バォーン バォーン バォーン  ブィーン ブィーン ブィーン 
ブリブリッ ブリッ ブリブリッ プッスン プスン プスン
「あっ、バルちゃん。僕につかまれ。さあ手を伸ばして」
「ガンちゃん…た・す・け・・・」
バルちゃんは一生懸命手を伸ばしました。
ガンちゃんも思いっきり手を伸ばしました。
「バルちゃん。もうちょっと…。」
「うーん、うーん」
ムンギュ。バルちゃんとガンちゃんの手が繋がりました。

ガンちゃんはもっとアクセルして
バォオーン バォオーン バォバォーン
バルちゃんも負けずに
ブィイーン ブィイーン ブィブィーン
エンジン全開で頑張りましたが、
ズルッ ズルッ ズルズル
「きゃーぁあ 」

「バルちゃん がんばれ。
バァオーン、バァオーン、バァオ・バァオーン」 ズルッ ズルッ 
バォーン バォーン バォーン ブィーン ブィーン ブィーン
ズルッ ズルッ ズルズル ズザザザザァア

バォーン バォーン バォーン プスプスプス 
ブィーン ブィーン ブィーン プスプスプスプス
「おっこちるぅ」
「たすけてぇー」
その時空の上から、パタパタパタパタパタパタ・・・と
ヘリコプターの音が聞こえてきました。

                          

                     ~つづく~


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by 09donpo11 | 2014-05-31 00:00 | ばぶさん童話 | Comments(1)

第7話 5ひきの仔豚と狼の食った・眠った・遊んだ(4回最終回) 

ばぶさん童話  新シリーズ『5ひきの仔豚とオオカミ』集より

     
     創作メモ ◆5ひきの仔豚と狼の名前と性格
  長男ぶた……ブァ太郎・・・のんびり屋・気は優しい・まとめ役
  二男ぶた……ブィ次郎・・・めざとい・アイデアマン
  三男ぶた……ブゥ三郎・・・理屈っぽい・思慮深い
  四男ぶた……ブェ四朗・・・ちょっとあまえんぼ・まけずぎらい
  末妹ぶた……ブウ子・・・・しっかりもの、がんばりや 
  オオカミ……のうてんき、ばかちから、いつでもポジティブ、
   

「たからだよ。ほうせきのダイヤモンド」
ブァ太郎はそう言いながらしっかり握っていたてのひらを
狼の眼の前に突き出しました。
そしてその手をぱっと広げました。
ブァ太郎のてのひらの上でドングリが一粒コロンと転げました。


「これ、どんぐりじゃん」
「いいの、うそんこにダイヤモンドなの」
「ふ~~ん。まぁいいや。
それにしても何だかピリッとしてない『ドロケイ』だな。」

「どういうこと?」5匹の仔豚は狼の周りに集まってきました。

「つまりな、気迫と緊張感が足りないってぇの」
「なあにそれ?」
「泥棒と警察の戦いなんだろう。
だったらさ、ぜったい泥棒をつかまえてやるぞという警察と
ぜったい宝物を奪って見せるっていう泥棒の
気持ちが足りないってことさ
・・・よし、わかった。おいらもドロケイの仲間に入れてくれ」
「いいよ」
5ひきの仔豚はそろって元気に答えました。


そしてブァ太郎が
「それじゃあ、さっそくはじめよう」というと、
「ぼくらどろぼう」と5ひきの仔豚が
「おいらどろぼう」と狼が
同時にいいました。

「だめじゃん。どっちかが、どっちかにならないと
ドロケイあそびにならないよ」
「しょうがねぇなぁ。おいら、警察やっか」
「わーい。どろぼう どろぼう どろぼう」
5ひきの仔豚は飛び上がって喜びました。
                                   

   
   狼が警察になると

狼は石の上に乗っかると大きな声で10数えて
「もー、いーい・かい」
「もー・いい・よ」
5ひきの仔豚は答えました。


♪じゃじゃ じゃ~~ん。
でーんで でんでん。で~んど・でぃど・でぃど。
で~んで でぃど・でぃ~~~ん。じゅわっち! ♪


狼はなんだかちんぷんかんぷんな鼻歌を歌いながら、
たちまち5匹の仔豚を捕まえてしまいました。
「でへぇ。第1回戦。おいらの 勝ち~~ぃ。」
「第2回戦。おいらの勝ち~~ぃい。」
「第3回せーん。はじめようぜぇ!」

「ちょっとまってよ。おおかみさん。」

「なんかずるいよ。」
「ずるかない。ずるかない。」
「だって・・・」
「『だって』…何だい?」
「だって、おおかみさんかけっこはやいんだもん。
だからぼくたちみーんな、すぐつかまっちゃうんだよ。
もっと、ゆっくりおいかけてよ」


「だめ、だめ、だーめ。
あそびは本気で真剣にやらないとつまらないの
なんでみんなしてひとかたまりになっておんなじ方に逃げるの?」
「だって、こわいんだもん。」
「こわかない、こわかない。
『俺達は世界一の大泥棒様よ』って思ってやらなくちゃ。」
そこで5ひきの仔豚は円陣を組んで作戦会議をしました。

「きーまった。」
というなり5ひきの仔豚は横一列に並んで歌い出しました。
結構見事なアカペラのコーラスでした。


♪ お・れ・たぁ~ちは デュヮ デュヮ
  お・れ・たぁ~ちは デュヮ デュヮ~~ア
  なく・こも・だまぁ~る なく・こも・だまぁ~る
 せかーい いっちのどろぼうさまよ ボ・ボン・ボン・ボン
 ブァブィブゥブェブウ―コ ブァブィブゥブェブウ―コ
 ブァブィブゥブェブァブィブゥブェ・ブウ~~~コ オウ♪  


「ぜったいかつぞ。えい・えい・おー。
だい3かいせんはじめ」
まるで見違えるようになった5ひきの仔豚。
あっというまに警察の守っている宝を奪って逃げました。


「わーい、わーい、たからをとったぞぉ。いぇい いぇい」
「しょうりのおどりだ。ほっほほっほほー。いぇいえい」
こんどは5ひきの仔豚たちが全員で思い思いに
へんてこりんなダンスを踊りまくりました。

喜びが大きいからでしょうか結構踊り方が様になっています。
それから5ひきの仔豚たちは嬉しくってハイタッチをしました。


第四回戦も仔豚たちの勝ちでした。
そのあと狼が泥棒になって仔豚たちが警察になりました。
それからまた仔豚が泥棒になって狼が警察になって
5ひきの仔豚と狼は暗くなるまで
遊んで 遊んで 遊びほうけました。


     ~第1巻 第7話 お・し・ま・い ~


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by 09donpo11 | 2014-05-30 00:00 | ばぶさん童話 | Comments(1)

第7話 5ひきの仔豚と狼の食った・眠った・遊んだ(3/4回) 

ばぶさん童話  新シリーズ『5ひきの仔豚とオオカミ』集より

     創作メモ ◆5ひきの仔豚と狼の名前と性格
  長男ぶた……ブァ太郎・・・のんびり屋・気は優しい・まとめ役
  二男ぶた……ブィ次郎・・・めざとい・アイデアマン
  三男ぶた……ブゥ三郎・・・理屈っぽい・思慮深い
  四男ぶた……ブェ四朗・・・ちょっとあまえんぼ・まけずぎらい
  末妹ぶた……ブウ子・・・・しっかりもの、がんばりや 
  オオカミ……のうてんき、ばかちから、いつでもポジティブ、

   
「おおかみさん、まだまだやきいもあるよ。
もっとたべて たべて。」
「っうぅ~~。げっぷ、ダメだ。もう食べられない。
ふぁ~~あ。あ~あ~あ~。
おいらひとねむり・・・っと。」

「いち、にい、さんびょう。
あっ。ほんとうにさんびょうでねちゃったよ。」
仔豚たちはびっくりしました。
「これがおおかみさんのけんこうのひけつなんだってさ」

「ぼくたちもやってみようか。」
「うん、やってみよう。」
「いち、に、さん・・・びょう。すーすーすー。」
「あれ~ぇ、
みんな、ほんとうにねちゃったのかい?」
「くすくすくす。」
「くくくくくぅ~~う。」
「へほへほへほ。ほぉうおうおう。う~う~う~」
「うっはっはっはっ はあ。」
「だはっはっはっはっはっはぁ」
「ぎゃはははははぁ~」
5匹の仔豚はお互いに顔を覗き込んで大笑いしました。

その大笑いが止まった時、
「すやすやすやすやすや・・・・・・」
「むにゃむにゃむにゃ。」
5ひきの仔豚も爆睡していました。

   

    仔豚たちのドロケイ 


「ふぅわあああぁ~。あ~~。よくねたねたねた。」
狼が目を覚ますと仔豚たちは楽しそうに遊んでいました。
「あいつら何やってんだ?」
狼はしばらくぼおっとみていました。  

仔豚はおでこにうっすら汗をかいて走り回っています。
よく見るとブゥ三郎がブィ次郎を
へらへら笑いながら追いかけています。

ブァ太郎はというと一人で
大きな石の上に大の字に突っ伏して
あたりをきょろきょろ見ています。

こっちの方ではブウ子が目をより眼にして
一直線に走っています。
そのうしろをブェ四朗が泣きべそをかきながら
ブウ子を懸命に追いかけています。
狼には5ひきの仔豚がいったいどんな遊びをしているのか
さっぱりわかりません。

「おーい、ちびっこども。何して遊んでんだぁ?」
5ひきの仔豚は一斉に答えました。
「どろけい」
「ド・ロ・ケ・イ?『どろけい』って何だい?」

「どろぼうと、けいさつにわかれて
けいさつがどろぼうをつかまえてろうやにいれちゃうの。
けいさつにつかまらないうちに
なかまのどろぼうがろうやをあけたら、
ろうやのどろぼうはにげていいの」

「ブゥ三郎、おまえけいさつか?」
「そうだよ」
「おまえなんでへらへら笑いながら走ってんの?」
「だってはしるのたのしいんだもん」

「ブェ四朗、おまえなんで泣きべそかいて走ってんの?」
「だってくやしいんだもん」
「ははん、さては・・・
泥棒がちっともつかまらないのが悔しいのか、それでも警察か?」
「ちがうもん。ぼくがどろぼうなんだもん。」

「あたしがけいさつなの」
「なんで警察のブウ子が
泥棒のブェ四朗より前を走ってんだ?」
「だってあたしかけっこ はやい から、
ぶぇしろうなんかおいぬいちゃえるんだもん。」
「だははは、ブェ四朗、ブウ子に追い抜かれたのが悔しかったのか」
ブェ四朗は涙をぬぐいながら黙って小さくうなずきました。

「ブァ太郎、おまえ泥棒?警察?
なんでおまえひとり石の上につっぷしてんのよ、やる気あんの?」
「ちがうよ、ぼくはけいさつで、
どろぼうにとられないようにまもってんの」
「守っているって何をさ?」
                         ~つづく~


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by 09donpo11 | 2014-05-29 00:00 | ばぶさん童話 | Comments(0)

第7話 5ひきの仔豚と狼の食った・眠った・遊んだ (2/4回)

ばぶさん童話  新シリーズ『5ひきの仔豚とオオカミ』集より


  創作メモ ◆5ひきの仔豚と狼の名前と性格
  長男ぶた……ブァ太郎・・・のんびり屋・気は優しい・まとめ役
  二男ぶた……ブィ次郎・・・めざとい・アイデアマン
  三男ぶた……ブゥ三郎・・・理屈っぽい・思慮深い
  四男ぶた……ブェ四朗・・・ちょっとあまえんぼ・まけずぎらい
  末妹ぶた……ブウ子・・・・しっかりもの、がんばりや 
  オオカミ……のうてんき、ばかちから、いつでもポジティブ、

   
   焚火の火おこし

焼いも大会の会場に着くとブァ太郎とブィ次郎が
焚き火の準備でさっきからさかんにもめています。
そのすぐ隣りでブゥ三郎が腕組みしながら
二人のやり取りを聞いています。


ブァ太郎が火をつけましたが
その火はちっとも全体に燃え広がりません。

ブィ次郎がじれったそうに甲高い声で言いました。
「ぶぁたろうにいさんちがうよ、こっちからやるんだよ」
「いいんだよ、こっちのほうがあってるの、ほら、みてごらん。」
くすぶっているうちにチョロリと小さな焔が焚火の中に
恥ずかしそうに立ちました。

ブァ太郎が自慢そうににっこりしました。
けれどもその途端、その焔は消えてしまいました。

「だめじゃん。
 だめじゃん。 
 だめじゃん。
 ねえ、いっぺんでいいからこっちからやってみてよ。」
「あのさー。やっぱりふたりとも、ちがうんじゃないの」
「ぶぅさぶろう。だったらきみがやってごらんよ」
と、ブィ次郎とブァ太郎が声を荒げて一斉に言いました。
もう焚き火の火はすっかり消えています。


ブゥ三郎はどうして良いのか困って頭をポリポリ掻きました。
白い煙がうっすらとやる気なさそうに揺らいでいます。


「どしたい。ちびっこども。
ははん、焚き火がうまいことおきないんだな。
よーし。ここはいちばん、おいらにまぁーかせなさい。」

やるとなったら結構マメで働き者の狼さんです。

ブァ太郎とブィ次郎が仕込んでいた焚き火用の木の山を
殆ど取り崩して外側に引っ張り出してしまいました。


太い薪を短く切ったり、半分に割って立て掛けたりすると、
こんどは細い枯枝をすき間に入れて空気の通り道を作り、
そして、火をつけました。


小さな焔は永い眠りからぱっと目覚めたように
たちまち焚火全体に燃え広がりました。
実に鮮やかな火おこしです。


太い木がほどよく熾火になった頃
焚き火の山全体におとといまで集めておいた沢山の落ち葉を
ばらばらとおおいかぶしました。
まるで落ち葉のお布団です。

一旦焔は姿を隠しましたが、今度はやる気満々の白い煙が
もこもことノロシのように出てきます。


狼は頃合いを見てイモを中に入れました。
これから暫くの間イモを蒸し焼きにするのです。

「ちょっとばっかり時間があるな。
おーい。ちびっこどもおいらのまねっこでっきるっかな?
♪たらりとら~ てろりとろ~ たらりとら~ てろりとろ~
  たらたらてろてろ くるりんとん 
  てろてろたらたら とんくるりん
  へにゃらっちゃ はぁ ほにゃらっちゃ ほぅ 
  ぴんぱら ぱらぱら ぷるるんる~ん 
  ぴんぱら ぱらぱら ぷるるんる~ん
  ぐるぐる こきこき ぷらぷら だらり~~ん
  ぐるぐる こきこき ぷらぷら だらり~~ん
  ちょっち ちょっち びろろ~~ん 
  ちょっち ちょっち びろろ~~ん
  すぅい~~はぁ すぅい~~ほう
  すぅい~~はぁ すぅい~~ほう 
  う~~ん どっかぁあ~~ん♪」


みんなは踊りのような体操のような
訳の解らないちんぷんかんぷんな、 
けれど終わると身体中がすっきりシャキーンとなっている
不思議なことをやりました。
 
するともっと不思議なことがおこっていました。
焚火の中の焼イモが見事に焼き上がっていたのです。

「いった だっき まーす」
みんなはハフハフ言いながら美味しく焼イモを食べました。
食べて 食べて 食べました。
                                 

                         ~つづく~


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by 09donpo11 | 2014-05-28 00:00 | ばぶさん童話 | Comments(0)

第7話 5ひきの仔豚と狼の食った・眠った・遊んだ(1/4回) 

ばぶさん童話  新シリーズ『5ひきの仔豚とオオカミ』集より

     創作メモ ◆5ひきの仔豚と狼の名前と性格

  長男ぶた……ブァ太郎・・・のんびり屋・気は優しい・まとめ役

  二男ぶた……ブィ次郎・・・めざとい・アイデアマン

  三男ぶた……ブゥ三郎・・・理屈っぽい・思慮深い

  四男ぶた……ブェ四朗・・・ちょっとあまえんぼ・まけずぎらい

  末妹ぶた……ブウ子・・・・しっかりもの、がんばりや 

  オオカミ……のうてんき、ばかちから、いつでもポジティブ、

   

焼イモ大会の朝

昨日のことです。

狼さんのところに手紙が一通届きました。

「おおかみさんげんきですか。ぼくたちはげんきです。

あしたのおひるに、やきいもたいかいをするので、

ごしょうたいします。5ひきのこぶたより」

その晩、狼は嬉しくて眠れませんでした。

「でへぇ。焼き芋大会だってよ。

おいら焼き芋大好きな変な狼だもんね。」

「焼き芋かぁ。しばらく食ってなかったなぁ。

やきいもねぇ。や・き・い・も。」

「なんてったって、焼き立てのあっちっちが

これまたたまらなく旨いんだよなぁ」

狼は嬉しくって思わず鼻歌を歌いました。

♪ やっきいも やっきいも

おなかが ぱぁ ・・・あれ?ちがったかな。

やっきいも やっきいも

おなかが ・・・おなかが・・・

その時狼のおなかが『ぐぅ~』と鳴りました。

「あっそうか、思い出したぞ。

♪ やっきいも やっきいも

   おなかが 『ぐぅ~ 』だ

♪ はらへって はらへって へろへろへ~

   ・・・あれ?歌の文句がちょっとばっかちがうかなぁ?まっ いいか」

「もう寝なくっちゃ。ねなくっちゃ。」

「ひつじがいっぴき、
ひつじがにひき、
ひつじがやきいも」

あっちにゴロリ、こっちにゴロリと
何度も寝がえりを打ちました。

「ひつじがにじゅうろっぴき、
ひつじがにじゅうななひき

ひつじがにじゅうはっぴき・・・」

ごろりごろりと寝返りしているうちに
とうとう朝になりました。


「わーい朝だ、あさだ、あさだ。

焼イモ大会のあ・さ・だぁー。」

と狼は昇ってくる朝日に向かって

「きをつけ~」と自分に号令しました。

「せなかー、ぴん・しゃん。」

背筋をしゃんと伸ばし深々とお辞儀を一つました。


そして、ゆっくりゆっくり起き上ってくると・・・突然、

♪たらりとら~ てろりとろ~ たらりとら~ てろりとろ~

  たらたらてろてろ くるりんとん 

  てろてろたらたら とんくるりん

  へにゃらっちゃ はぁ ほにゃらっちゃ ほぅ 

  ぴんぱら ぱらぱら ぷるるんる~ん

  ぴんぱら ぱらぱら ぷるるんる~ん 

  ぐるぐる こきこき ぷらぷら だらり~~ん

  ぐるぐる こきこき ぷらぷら だらり~~ん

  ちょっち ちょっち びろろ~~ん 

  ちょっち ちょっち びろろ~~ん

  すぅい~~はぁ すぅい~~ほう

  すぅい~~はぁ すぅい~~ほう 

  むんむんむんむん どっかぁあ~~ん♪   
・・・とまあ、

踊りのような体操のようなおまじないのような訳の解らないちんぷんかんぷんな、
けれど終わると身体中が
すっきりシャキーンとなっている不思議なことをやりました。

それから狼は大きく深呼吸をすると、

「ふぁあああ~~ああ」

と大きなあくびをしながら思いっきり体を伸ばしました。


「まだ焼イモ大会には早過ぎるなぁ。

お昼からだもんなぁ。

時間たっぷりあるよなぁ。

この陽だまりで、ちょこっと横になろう・・・ 

すぅー すぅー すぅー」

おやおや、もう眠ってしまいました。

幸せいっぱいの深いふかい眠りでした。

すっかり眠り込んでいた狼さんの耳に誰かの声が聞こえました。


「おーかみさーん。

おきてくださーい。

もう、いぃーよ。やきいもたいかいですよ。

きてくださーい。」

というブェ四朗とブウ子の誘い声で目が覚めました。

                                   ~つづく~
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by 09donpo11 | 2014-05-27 00:00 | ばぶさん童話 | Comments(1)

 第6話 5ひきの仔豚と狼のたこあげ(5/5回最終回)  

「こどもって、おおおとこのこども?」

「たぶんな。おいらよりもでっかかったしな。

だから、泣き声だってでっかいんだ。

お前たち5ひき全部がいっぺんに泣いたって

あんな大きな声は出ないだろうな」


「きのしたってくものうえのおしろのにわのき?」

「ぴん・ぽーん。そのとおり。

その子が木の上の方を指差して泣いてんのよ。」


「どうして?」

「見るとな、多分その子供が作った紙飛行機が木に引っ掛かって

取れないらしいのさ」


「それでとってあげたの?」

「そうともよ。

何しろおいら木の上にひっかかったものを取る名人だからな。

昇って行って取ってやったんだが、その紙飛行機は破れていたんだ」


「なおせなかったの?」

「ああ、直せないくらいに壊れていたよ。

おいらの顔を見ては泣き、紙飛行機を見ては泣き・・・

おいらの顔を見ては泣き、紙飛行機を見ては泣き・・・」


「それでどうなったの?」

「ともかくでっかい声で泣き続けるから、

まずは泣きやんでくれたらいいなって思ったのよ。

そこでおいらの得意な歌を歌ってみたり、

踊りを踊ってみたりしたのさ。」

「うたとおどりってあのおおかみたいそうのこと?」


「そうともよ。

♪たらりとら~ てろりとろ~ たらりとら~ てろりとろ~

 たらたらてろてろ くるりんとん 
 てろてろたらたら とんくるりん

 へにゃらっちゃ はぁ ほにゃらっちゃ ほぅ 

 ぴんぱら ぱらぱら ぷるるんる~ん 

 ぴんぱら ぱらぱら ぷるるんる~ん

 ぐるぐる こきこき ぷらぷら だらり~~ん

 ぐるぐる こきこき ぷらぷら だらり~~ん

 ちょっち ちょっち びろろ~~ん 
 ちょっち ちょっち びろろ~~ん

 すぅい~~はぁ すぅい~~ほう

 すぅい~~はぁ すぅい~~ほう 

 う~~ん むんむんむんむん

 どっかぁあ~~ん♪ 」


「そしたらなきやんだ?」

「あたぼうよ。おいらと一緒に歌って、踊って、

もうすっかり元気ピンシャン。」

「よかったね」

「ところがまた少ししたら泣きだすのよ。

おいらの顔を見ては泣き、

壊れた紙飛行機を見ては泣き・・・」


「こまったねぇ」

「ああ、困ったよ。困り切ったね」

「それでどうしたの?」

「仕方がないから、坊やに言ったね。

『おいらが新型の紙飛行機作ってやっから、もう泣くなよ』ってね」


「そしたらなきやんだ?」

「ああ、ものの見事に泣きやんだね。

そしてお城の部屋の中にたったったったたあと駆けてったと思ったら嬉しそうに紙を一枚持ってきた。

そこでおいら自慢の『よく飛ぶ紙飛行機』を折ってやったのさ」


「かみひこうきとんだ?」

「ああ、もちろん良く飛んだ。

何しろおいらが編み出した『よく飛ぶ紙飛行機』だもの。

子供は飛ばすたんびに喜んだね。ぱちぱち拍手して喜んだね。」


「それからどうなったの?」

「ちょうどそこへ大男が畑から帰って来たんだ。

大男は息子がご機嫌で遊んでいるのを見てにっこり笑った。

『倅の遊び相手になってくれてありがとう。

こんなに嬉しい笑い声を聞いたのは初めてだ。

それにしてもよく飛ぶ紙飛行機だな、

お前さんが作ってくれたのかい?』

おいらはこれまでのことを話してやった。とその時だ。」


「そのときどうしたの?」

「おいらの足の裏を何かがくすぐるんだ。

何かなと思ったら手紙のついた連凧だった。

手紙にはこう書いてあった」


5ひきの仔豚たちは一斉に言った。

「『おおかみさん。げんきですか。こぶたはみんなげんきです。

そらのうえにいっちゃったけど、だいじょうぶですか。

おそらからかえってきたら、またみんなであそぼうね。』

手紙を読み終わるとおいらは急に帰りたくなった。


すると、大男がでっかい紙を部屋から取って来て
でっかい手で、

おいらの『よく飛ぶ紙飛行機』を折ってくれた。

折り方は勿論おいらが教えてやった。

何しろでっかい紙のでっかい紙飛行機を折りあげるんだから、

大男はおいらをつまみあげると

自分の肩の上においらをのっけて折り方を聞いてきた。


折り上がると2~3度テスト飛行をした。

『う~~ん。実によく飛ぶ紙飛行機だ。

これなら地上に帰れるだろう』

そう言って、おいらを紙飛行機の上に乗せると、

『おおかみ、達者でな』そういって、

おいらを乗せた紙飛行機を地上に向かってそおっと送りだした。」


「そしてぼくらのところにかえってこられたんだね。あーよかった」

話が終わった時はもう朝になっていました。

みんな幸せそうな寝顔で眠りました。

                        
                  ~第6話 お・し・ま・い~


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by 09donpo11 | 2014-05-26 00:00 | ばぶさん童話 | Comments(1)

第6話 5ひきの仔豚と狼のたこあげ(4/5回)  

ばぶさん童話  新シリーズ『5ひきの仔豚とオオカミ』集より

     創作メモ ◆5ひきの仔豚と狼の名前と性格

  長男ぶた……ブァ太郎・・・のんびり屋・気は優しい・まとめ役

  二男ぶた……ブィ次郎・・・めざとい・アイデアマン

  三男ぶた……ブゥ三郎・・・理屈っぽい・思慮深い

  四男ぶた……ブェ四朗・・・ちょっとあまえんぼ・まけずぎらい

  末妹ぶた……ブウ子・・・・しっかりもの、がんばりや 

  オオカミ……のうてんき、ばかちから、いつでもポジティブ、

  おおおとこ…雲の上のお城の主

  こども………大男の子ども



「きゅうじゅういち きゅうじゅうに きゅうじゅうさん・・・」

もう一番凧の形はほとんど見えなくなりました。

「ひゃくじゅういち ひゃくじゅうに ひゃくじゅうさん・・・」

連凧は体をうねらせ、くねらせまるで巨大な一匹の竜のようです。

「ひゃくきゅうじゅうろく

ひゃくきゅうじゅうなな

ひゃくきゅうじゅうはち

ひゃくきゅうじゅうきゅう

にひゃ~~く」

ついに200匹の連凧が全部揚がりました。


もう一匹めの一番凧の姿は

遥か彼方の雲の上に見えなくなっています。

「おおかみさーん。かえってきてー。」

「おーかみさーん。まってるよー。」

からだを大きくうねらせながら連凧は

『大丈夫ですよ。おおかみさんはきっと帰って来ますよ』

と仔豚たちに言っているように見えました。

   4 おおかみ無事帰る

「あれはなんだ?」

「どこどこ?」

「ほらあそこになにかちいさくてしろいものがみえる」

「ほんとうだ。とりでもないし、ヘリコプターでもない」

「だんだんこっちにおりてくる」

「さきっぽがさんかくにとがっている」

「うしろのほうはしかくいよ」

「なんだろう」


ゆったりと大きなおおきな輪を描きながらその不思議なものは

だんだん降りてきます。

まるで仔豚たちの周りを大きく取り巻くように

静かに下りてきます。

その動きをみているとなぜか不思議と安心な気分になります。


「あれ、かみひこうきじゃない?」

「ほんとうだ。かみひこうきだ」

「ずいぶんでっかいかみひこうきだね。

ぼくらのおうちのやねよりでっかいよ」


「おーい。おーい」


「だれだろう。ぼくらをよんでいる」

「あのこえどこかできいたことあるね」

5匹の仔豚はお互いに顔を見合わせました。


「おーい。おーい」


「あっ、かみひこうきのうえにだれかのっている」

そこには懐かしい顔が笑って前足を振っています。


「おーい。おーい」


「おおかみさんだ。

おおかみさんだ。おーい、おーい」

「いーま、かえったぜぇ。ただーいま。」

5ひきの仔豚は一斉にいました。

「おかえりなさーい。」

   5 おおかみの土産話

5匹の仔豚はもう嬉しくて狼を胴上げしました。

「わーしょい。わーしょい。」

「でへへへへ」

胴上げされながらおおかみも嬉しくて大笑いしました。

「わーしょい、わーしょい。わー・・・」

   どすん。

「あいててて。だはははは」

狼はお尻をさすりながら、

それでも痛さよりも嬉しさのほうもっと大きかったので笑いました。

仔豚たちも嬉しくて顔をくしゃくしゃにして大笑いしました。

5匹の仔豚は狼の周りに丸く輪になって座りました。

狼は空の上まで飛んでって

それからどうなったかという不思議な土産話を

仔豚たちに話しました。

とても長いお話でした。

夕方になっても話はまだまだ終わりそうにありません。


そこで5匹の仔豚と狼は原っぱに

キャンプファイヤーをつくってその火の周りでお話を聞きました。

「あれからおいらはな、

空の上の上のそのまた上の

どこまでも上の上まで飛んでって

気がついたら雲の上にいたのよ」


「うんうん。それで?」

「そうしたらな、ほらここからこの原っぱをまっすぐに突っ切って

あの森の入口の所まで行ったくらいの場所によ、

何とお城があったのさ。」

「あのジャックと豆の木にでてくるようなおしろ?」

「そおともよ。それでおいらお城まで行ってみるとこにしたんだ」


「ふんふん。それで?」

「お城の門があいていたのさ」

「なかにはいったの?」

「あたぼうよ。めったにこんなところに来れやしねえんだから」


「ふんふん。それで?」

「そしたらな、どこかから子供の泣き声がするのさ。

誰が泣いているんだろうかってあたりを見たら、

木の下に子供がいたのよ」

                           ~つづく~


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by 09donpo11 | 2014-05-25 00:00 | ばぶさん童話 | Comments(0)

第6話 5ひきの仔豚と狼のたこあげ(3・5回)  

ばぶさん童話  新シリーズ『5ひきの仔豚とオオカミ』集より

創作メモ ◆5ひきの仔豚と狼の名前と性格

長男ぶた……ブァ太郎・・・のんびり屋・気は優しい・まとめ役

二男ぶた……ブィ次郎・・・めざとい・アイデアマン

三男ぶた……ブゥ三郎・・・理屈っぽい・思慮深い

四男ぶた……ブェ四朗・・・ちょっとあまえんぼ・まけずぎらい

末妹ぶた……ブウ子・・・・しっかりもの、がんばりや 

オオカミ……のうてんき、ばかちから、いつでもポジティブ、

おおおとこ…雲の上のお城の主

こども………大男の子ども


まるでサーカスの空中ブランコ乗りのようです。

ぱちぱちぱちぱち 仔豚たちは拍手しました。

ぱちぱちぱちぱち 力いっぱい大きな拍手をしました。


すると不思議なことが起こりました。 

細い枝がゆっくりお辞儀するようにまるで釣竿がしなるように、

くだりエレベーターのように仔豚たちの目の前まで
降りてきました。

「ありがとう。おおかみさん。」 

仔豚たちは木の枝から凧を外しました。

次の瞬間。

ビヨヨヨヨォオ~オンオンオン

「どひゃあ~~~」

狼はロケットのように空高くたかく飛んで行ってしまいました。

あらあら一体どこまで飛んでいっちゃったのでしょうね。


「おおかみさんだいじょうぶかなぁ」

「きっとだいじょうぶだよ。」

「どうしてだいじょうぶ?」

「だって、おおかみさんは・・・おおかみさんだから」

「うん。だよね」                  

 
    3 仔豚たちの連凧

原っぱに、ブァ太郎とブェ四朗とブウ子もやって来ました。

それぞれ自分で作ったタコを持っています。

ブウ子とブェ四朗はハガキで作ったハガキ凧です。

ブァ太郎はやっこ凧です。

やっこさんの顔は自分の顔そっくりの豚顔です。


ブィ次郎とブゥ三郎はさっきまでのことをみんなに話しました。

自分たちの凧が木に引っ掛かって取れなくなったこと。

おおかみが凧を取るのを手伝ってくれたこと。

そしてその狼は空の彼方に飛んで行っちゃったことを話しました。


ブウ子が言いました。

「おおかみさん、だいじょうぶかなぁ」

みんなはちょっと心配そうに空を見上げ

声をそろえて呼び掛けました。

「おーかみ・さーん」

「おーかみさーあーん」

・・・・・・

「あたし、てがみかく」と突然ブウ子が言いました。


「えっ、なんだって?」みんなは一斉に訊きました。

「あたし、おおかみさんにおてがみかく」

「なんてかくの?」

「だいじょうぶですかって」

「そんなのむりだよ。

そらのたかいところまでどうやってとどけるの?」

とブゥ三郎が言いました。


「そうだ。ひらめいた」

とブィ次郎が叫びました。

「れんだこだ」

「えーっ、れ・ん・だ・こ?」

「そうだよ。れんだこ。みんなで200ぴきのれんだこをつくるんだ。

もちろん、れんだこのさきっぽにぶうこのかいたてがみをむすんでね」

「200ぴきのれんだこならそらのうえまでのぼっていくよ」

「おおかみさんのとこまできっととどくよね」 


ブァ太郎とブィ次郎とブゥ三郎はさっそく

200匹の連凧づくりを始めました。

ブウ子は手紙を書きました。

ブェ四朗が一緒に文章を考えました。


「かけたよ。」

「じゃあ、よんで」

連凧をつくりながら兄さんたちが二人に言いました。


『おおかみさん。げんきですか。こぶたはみんなげんきです。

そらのうえにいっちゃったけど、だいじょうぶですか。

おそらからかえってきたら、またみんなであそぼうね。』


「よし、じゃあそのてがみこっちにもってきて」

ブァ太郎が手招きしました。

そして、手紙を一番凧にしっかり結びつけました。

「さあ、できたぞ。200ぴきのれんだこのかんせいだ」

「ばんざーい」

「ちょっときゅうけいしておちゃをのもう。」

みんなはほうじ茶を飲んでクッキーをたべました。

200匹の連凧をつくるのも手紙を書くのもちょっと疲れましたが

休憩したので元気がもりもり出ました。


「たこのかみさま、たこのかみさま、

どうかこのてがみがおおかみさんのところにとどきますように」

「とどきますように」

みんなは祈りました。

「さあ、みんなでれんだこをあげよう」

連凧は次々と空に昇っていきます。

「いっぴき にひき さんびき よーんひき ご~~ひき・・・」

一番凧は空の高い処で『行ってきまーす』というように動いています。

                          ~つづく~


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by 09donpo11 | 2014-05-24 00:00 | ばぶさん童話 | Comments(0)

第6話 5ひきの仔豚と狼のたこあげ (2/5回) 

ばぶさん童話  新シリーズ『5ひきの仔豚とオオカミ』集より


     
創作メモ ◆5ひきの仔豚と狼の名前と性格

  長男ぶた……ブァ太郎・・・のんびり屋・気は優しい・まとめ役

  二男ぶた……ブィ次郎・・・めざとい・アイデアマン

  三男ぶた……ブゥ三郎・・・理屈っぽい・思慮深い

  四男ぶた……ブェ四朗・・・ちょっとあまえんぼ・まけずぎらい

  末妹ぶた……ブウ子・・・・しっかりもの、がんばりや 

  オオカミ……のうてんき、ばかちから、いつでもポジティブ、

  おおおとこ…雲の上のお城の主

  こども………大男の子ども

 
  
 2 おいらにまかしとき

「たこがとれないんだよぉ」

「ふたりできのうのあさからがんばってつくったたこなんだよ」

「おいらにまかしとき」

狼は木に登り出しました。


「うんとこせ、よいとこらしょ」

「おおかみさん、がんばって」

「うんとこらしょ、よいとこらさ」

「おおかみさん、もっとうえだよ」

「うんとこせ、はぁ、やっとこらさ」

「おおかみさん、たこはもっとえだのさきっちょだよ。がんばってぇ」


狼は思いっきり前脚を伸ばしましたがまだまだ届きません。

凧は手招きするように

「こっちこっち、ここですよ」と小さく揺れています。

「うんとこせ。よっこらせ」

木の枝はだんだん細くなってきました。

「おおかみさん。がんばれ」 

仔豚たちも必死で声援しています。


狼はもう一度前脚を伸ばしました。

が、まだ届きません。本当にあともうちょっとだけ先なのです。

ずりっ、ずりっ、と腹ばいになって細い細い枝の先に進んでいきます。

まるで尺取り虫のような格好です。


狼は思いっきり前脚を伸ばしました。

ようやっと前脚が凧に届くところまで近づきました。

が、今度は凧の方がじっとしていてくれません。

狼が前脚を伸ばすたびに

凧はするりと逃げるみたいに動きます。


「こら、このタコ!。動くんじゃない。止まれ。

たこ、たーこ。動くんじゃあない…つうの。と・ま・れ」

狼はイライラしておこり声で言いました。

「おおかみさん、そんなこわいこえでいわないで。」

とブゥ三郎がいいました。

「もっとやさしくいってあげてよ。たこがこわがっているよ。」

とブィ次郎が言いました。


狼は木の下の仔豚に向かって、『判ったよ』とウインクしました。

そして、凧に向かってできるだけのスマイルをつくると

とっても優しい声でそおっと、囁くように言いました。

「タコちゃーん。いいこだなぁ。ほぉーら、じぃーっとしてて。

こわくないよ。だいじょうぶだよ。」

狼の指先がちょっと凧に触れた時です。

狼の体がくるりと回って

「うわぁああ」とおおかみが叫びました。

「きゃあああ、おちるぅ」

ブゥ三郎もブィ次郎も思わずぎゅっと目をつぶりました。


ぴゅ~~どっしーん。


と音がするかと思ってそのまま眼をつぶっていたのですが

いつまでも静かです。

こわごわそぉおと目をあけ、ブゥ三郎とブィ次郎が見たものは

何と、お猿さんのように尻尾を枝に巻き付けて

ブーランブーランと空中に揺れている狼でした。


「おおかみさん。だいじょうぶ?」

狼は黙ったままにっこりと笑っていました。

「だいじょぶだぁ」

と答えましたが、声が裏返っています。 


狼はもう一度

「だいじょうぶだ。ああ、だいじょうぶだとも」

と狼は自分で自分を励ますように言いました。

そして、ブランコする時のように体を前後に大きく振って

ブゥーラン、ブゥーランと動かしました。


ブゥ三郎もブィ次郎も木の下から空を見上げて声援しました。

「ぶぅーらん、ぶぅーらん、ぶーらんこ」

「ぶぅーらん、ぶぅーらん、ぶーらんこ」

「あっ、それ」

とおおかみが合いの手を入れました。仔豚はもっと元気に

「ぶぅーらん、ぶぅーらん、ぶーらんこ」

「ぶぅーらん、ぶぅーらん、ぶーらんこ」

「まだまだぁ」

仔豚はもっともっと元気に

「ぶぅーらん、ぶぅーらん、ぶーらんこ」

「ぶぅーらん、ぶぅーらん、ぶーらんこ」

「あっ、もういっちょ」

仔豚はもっと元気にまるで叫ぶように

「ぶぅーらん、ぶぅーらん、ぶーらんこ」

「ぶぅーらん、ぶぅーらん、ぶーらんこ」

クルリン ストン。

と、おおかみは細い枝の上に一回転して立ちました。

                         ~つづく~


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by 09donpo11 | 2014-05-23 00:00 | ばぶさん童話 | Comments(1)

第6話 5ひきの仔豚と狼のたこあげ (1/5回) 

ばぶさん童話  新シリーズ『5ひきの仔豚とオオカミ』集より


     創作メモ ◆5ひきの仔豚と狼の名前と性格

  長男ぶた……ブァ太郎・・・のんびり屋・気は優しい・まとめ役

  二男ぶた……ブィ次郎・・・めざとい・アイデアマン

  三男ぶた……ブゥ三郎・・・理屈っぽい・思慮深い

  四男ぶた……ブェ四朗・・・ちょっとあまえんぼ・まけずぎらい

  末妹ぶた……ブウ子・・・・しっかりもの、がんばりや 

  オオカミ……のうてんき、ばかちから、いつでもポジティブ、

  おおおとこ…雲の上のお城の主

  こども………大男の子ども


1 とれないとれない

今日もおおかみはお気に入りの散歩コースを歩きます。

森を抜け原っぱの入口まで歩いてくると

狼はお気に入りの木の切り株に腰かけます。

おおきなあくびをひとつして

「いいてんきだなぁ。ちょっとひ・る・ねっと。・・・すやすやすや」

なんてったって寝付きのいい狼です。

ゴロリと横になると3秒で寝付きます。

陽だまりはポカポカと気持ちよく、

もうじき春がやって来ますよと

きまぐれなそよ風が優しく狼をなでていきます。

原っぱの向こうから仔豚のブィ次郎が

「わ~い。わ~い」と走って来ました。

ブィ次郎の手には細い糸が一本握られていました。

その糸のずぅっと先にはさっき作り上げたばかりの凧が

風車のようにくるくるくるくる回りながら飛んでいます。

凧のあとからブゥ三郎が

「たこたこあがれ。もっとあがれ」

と両腕をくるくる回しながら走って来ました。

まるでその声援に答えるように

凧は大きくくるりと回って高く上がったと思ったら急降下。

まっさかさまにピューストンと地面に落っこちました。

ブィ次郎は凧糸の手応えがずずずっと変わったので

「あれれれぇ」と後ろを振り向き走るのをやめました。

「ぶぅさぶろう。たこもってぇ」

「わかったぁ。おにいちゃん、じゅんびおっけい」

ブゥ三郎は両腕をいっぱいに伸ばすと

ブィ次郎の凧を高くかかげました。

青いビニールを張り付けたダイヤ凧は

お日様の光に透けてきれいです。

ビニールにはブィ次郎の似顔絵が

赤いマジックインクで描いてありました。

絵の得意なブゥ三郎が一生懸命描いてくれたのです。

「ぶぅさぶろう。ぼくが『いいよ』っていったらたこをはなすんだよ。

いいね。」

「うん、わかった。おにいいちゃん」

「いくぞぉ。」ブィ次郎はたったったったと走りながら

「いいよ」っと大きく叫びました。

ブゥ三郎はその掛け声に合わせて

凧を放した・・・つもりだったのですが

二人の息はぴったり合いませんでした。

二人をつないだ凧糸は一瞬ピンと張ったかと思うと

次の瞬間プッツン。

「いてててて」

「いたたたた」

ブィ次郎もブゥ三郎も転げました。

凧糸は凧の根元からちょん切れました。

二人は凧のところに駆け寄りました。

凧は破れることなく無事でした。

糸が糸目のところで切れただけでした。

糸を結び直すともう一度二手に分かれて

「ぶぅさぶろう。ぼくが『いいよ』っていったら

どうじにたこをはなすんだよ。いいね。」

「うん、わかった。おにいいちゃん」

「いくぞぉ。」ブィ次郎はたったったったと走りながら

「いいよ」っと大きく叫びました。

ブゥ三郎はその掛け声に合わせてぱっと鮮やかに凧を放しました。

今度は息もぴったりでした。

凧はすーうっと揚がって

空の上で嬉しそうに大きく左右に揺れました。

「あっ」

二人は同時に叫びました。せっかくうまいこと揚がった凧でしたが

何と高い木の枝に引っかかってしまいました。

「あーあ」

二人とも木の下に走って来て見上げると溜息をつきました。

凧を取ろうと木に登りました。

「よいしょ、よいしょ」・・・ずるずるずるる。

「よいしょ、よいしょ」・・・ずる、ずるずる。

手が滑って高いところまで登れません。

しかも凧の引っ掛かっている枝はさらに高いところなのです。

そこいらに落ちていた長い棒を拾ってきて振り回したり、

履いていた靴を片方脱いで凧めがけて

「えいっ」と投げたりしましたが凧は取れません。

はやくここからおろしてよとでも言うように凧は揺れています。

「とれなぁーい。とれなーいよぉ」

ブィ次郎とブゥ三郎の声に目を醒ました狼は

「あいつら何やってんだ?」

しばらくぼおっとみていましたが、すっかり様子がわかって

「どうしたんだい?凧が木に引っかかっちゃったのかい」

                         ~つづく~


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by 09donpo11 | 2014-05-22 00:00 | ばぶさん童話 | Comments(1)