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次回朗読会のご案内


722() 『第16回ワンコイン朗読会&朗読広場』を開催します。

会場はいつもの 旧押立カフェ(稲城市押立945-9) 

開場13:30  開演14:0015:15頃  

参加費500(お茶と菓子付き)です。

会場に直通の電話はありません。緊急連絡は08050525354(ばぶスマホ)

アクセスJR南武線矢野口下車 徒歩9

矢野口駅改札出て左へ。北口側を出て左折JRの高架の下の側道に沿って歩く(立川方向)

二つ目の『止まれ』の交通標識を右折し(四小通り)左方向にカーブしている)道なりに23分歩き、前方に手作りパンの店が見えたらその奥隣り。

私はワンコインの部で宮沢賢治・作「祭りの晩」を読みます。

他に広場の部で宮沢賢治・作 注文の多い料理店を読まれる参加者があります。

現在広場の部で朗読をしてみたいという方をあと3名ほど募集中です。

ご都合つくようでしたら朗読参加なさいませんか?


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# by 09donpo11 | 2017-06-20 08:43 | 朗読&朗読よもやま話 | Comments(0)

小さな幸せの作り方

小さな幸せの作り方

◆上手に悩む

話は37年前にさかのぼります。かつての職場で、同僚がポロリと悩みを聞かしてくれました。

『近々結婚しようと思っているんです。その前にたばこやめようと思ってんですけどやめられなくて…』彼にしてみれば当時私が17年間吸っていた煙草を3年前にやめたことを伝え聞いて知っていたので世間話のついでにタバコを止める秘訣を私に求めてきたのです。

彼は煙草をやめられなくて悩んでいるというのですが、よくよく話を訊いていくと彼は『悩んでいる』のではなく『困っている』のだということが解りました。

『悩むことと困ること』は一見同じことのように見えますが実は本質的なところで全く別物だという気付きをして間もない頃でしたから私流の気づきを説明してみました。

困っている限りはタバコはやめられないと思うよ。なぜなら問題解決を先送りしていろいろ言い訳をならべ立てているから。本気で止めたいと悩めばきっと解決方法にたどり着けると思うよ。自分の場合は『やめよう』と思ってもやめられなかったから『やめよう』と思うのをやめたこと。「(煙草を)吸おうと思えばいつでも吸えるけれどもとりあえず今は喫煙の『休憩中』というように考え方を変えてみたこと」そのような心構えにアレンジして暮らしているうちに今日にまで至っている云々。参考になったのかどうなのかは問いませんでしたが半年後、彼は喫煙せずに日々を過ごしていました。

そして彼がめでたく結婚して数年後、「あれ、たばこやめたんじゃなかった?」と問うと「一ぺんはやめましたけどね、時々ストレスが溜まっちゃってね、また戻りました」と彼は実にうまそうにタバコをくゆらせていました。無理して禁煙しているよりも、たまに喫煙していて幸せならそれはそれでいいですもの。

◆損か得か

おなじものが低価格で購入できるのならそっちで買いますよね。町中のあちこちに据え置かれている飲料水の自動販売機。近頃は『プライスダウン』などとステッカーが貼ってあってそのうちの何種類かが100で買えるのです。これはちょっと魅惑されますね。どこの自販機はどれが100円で買えるとか買えないとか記憶のフォルダーにインプットしておきます。

ある時たまたま気が付きました。

ある漬物工場の道路側に面した外壁に据え付けられているその自動販売機はどの飲み物も90円で買えるのです。だものですからたまたまその道を通るときは立ち寄ってその時の気分で適当な炭酸飲料を買います。夏日のような今日の昼前頃、帰路この自販機前を通るよう道を選び車を走らせ、一つ買いました。まず100円玉を一つだけ入れて、さて何を買おうかなと物色します。いつもだったら選ばないドリンクが二種類あったことに気が付いて、迷いに迷って左側の商品のボタンを押して、ほくほく車を走らせ、一つ目の信号に引っかかってはっと気が付きました。「あ、10円のおつり取り忘れた」しょぼん。でも次に飲料水を買った人はおつりが20円あってちょっと幸せって思うでしょう。その人にちょっぴり幸せをプレゼントしたと思えばこれもまたちょっと幸せ。


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# by 09donpo11 | 2017-06-17 19:14 | 日々の暮らしの中で | Comments(0)

超満員バス乗車

満員電車に乗っての通勤は昨年4月からですので、あらかた慣れっこになっています。6/08の朝のことです。私が利用したい電車が発車するほんの23分前に行先の一つ隣の駅で人身事故が発生した為

「現在電車は上下線とも不通となっております。復旧の見通しは全く立っておりません。」

という放送が駅構内に繰り返しくりかえし流れています。

私には事態の状況がよく呑み込めていないものですからとりあえず改札をタッチしてプラットホームへ降りていこうとしましたら階段の下からおびただしい人々が出口に向かって昇ってきます。臨時停車を余儀なくされていた急行電車の乗客のほぼ全員が車両から降り、この駅の改札口へと移動を始めたのです。

私もこの人の流れに混じって改札口へと向かうことに方向転換しました。

改札口ではバスによる振替輸送と他の会社の路線での振替輸送をして対応していること、

振替輸送の行き先がどこでバス乗り場までの行き方が具体的に説明されています。

アナウンスに従って0番バス乗り場と5番乗り場を目指し歩いているうちに、これはむしろ1番乗り場からW駅行きのバスに乗ることが私の通勤にとっては最良の選択だと閃きました。

幸い1番乗り場には既にバスが停車しており、乗り口ギリギリに人が込み合って乗っています。

ひるむことなく「ごめんなさい」と体をはすにして割り込みました。

私が乗り込んだのを見てバスの外にたたずみこれでは乗車は無理かと半ば諦めていた数人の老若男女が私の後に続きます。結構詰め合えるものなのです。

日々の満員電車通勤で身も心も鍛えてあるのが役立ちました。

やがてバスの乗降ドアが閉まり、バスは発車しました。

電車が上下線ともに不通という緊急事態の影響を受けた沢山の人々の中にはこの路線のバスもこの会社のバスに乗るのも初めてという人がほとんど。終点の駅まで移動するという振替輸送乗客の表情は不安と困惑が滲んでいます。不安の色は隠せません。

緊急事態という非日常の光景です。私たちは今みんなしてそのさなかにいます。

一方このバス路線を日常生活の中で当たり前に利用している乗客も同乗しています。が、やはり度を越した車内の超混雑ぶりに困惑気味です。

途中のバス停から乗る人、降りようとする人、「困ったときはお互いさま」でちょっとずつの譲り合い。

このバスは中扉から乗って車内を通って前扉から降りるシステムのワンマンバスです。

病院に通院する人、お墓参りの人が一人三人と降りていきます。一人目の時はかなり窮屈に出口まで歩いた混雑の車内も三人の時には結構歩きやすい「花道」になっていました。

お互いが譲り合って協力体制が濃くなるにつけ車内には何となく共同体のような雰囲気が醸し出されてきました。

また一人の男の人が降りようと降車ボタンを押しました。

この人は乗り口ギリギリにへばりついて乗っていましたし背負っている大きなカバンは混雑の車内を通り抜けるにはかなり困難の極みです。

中ドアと前ドアが開きました。

彼は中扉から歩道に出ました。

私は一瞬無賃乗車のせこい人なのかもと思いましたが、彼はバスの側面を前方に早歩きして開いている前扉から運転席の料金器にパスをタッチし、そして再び歩道を足早に歩いていきました。

彼の機転に「わ、あの人賢い!軟らかあたま」と感動しつつも、一瞬でも彼のことをせこい人間なのかもと疑いを寄せた自分を恥じました。

やがて終点のW駅への最寄りのバス停に着き、皆それぞれに、一安心という表情でバスを降りていきました。日本人、まだまだ捨てたもんじゃないです。


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# by 09donpo11 | 2017-06-10 07:55 | 日々の暮らしの中で | Comments(0)

カイロ団長・考 その6 雨蛙たちが悲惨の中で気づいた慈しみの心


自分たちに無理難題を強いてきた殿様蛙が、王様の命令によって巨貫の石を運ばされることになりチャレンジしてみたものの石はびくとも動かず

(前略)殿様蛙はまた四遍ばかり足を踏ん張りましたが、おしまいの時は足がキクッと鳴ってくにゃりと曲がってしまいました。雨蛙は思わずどっと笑いだしました。

~この時の雨蛙たちの心情は自分たちを過酷な労働に追いやってきた殿様蛙の悲惨な姿にさぞや溜飲が下がったことでしょう。ところがお話はこう続きます~

雨蛙は思わずどっと笑いだしました。がどういうわけかそれから急にしいんとなってしまいました。それはそれはしいんとしてしまいました。皆さん、この時の淋しいことといったら私はとても口で言えません。皆さんはお解りですか。どっと一緒に人を嘲(あざけ)り笑ってそれから俄かにしいんとなったこの時のこの淋しいことです。

~何か大切なことに気付ける瞬間です。そして雨蛙たちがこの寂莫とした荒涼感の中で気づいた情けは「相手への嘲(あざけ)りを突き抜けた慈しみの心」だったのだと私は思います。憎しみや恨みつらみの連鎖では心の平穏は訪れません。悲惨をいつくしめる心情こそが大切なのです。賢治さんはこの一点を私たちに伝えたくてこの『カイロ団長』のお話を綴ったのだと思います。次に出てくる第二の王様の命令は雨蛙たちや読者である私達に向けてのメッセージでもあります。~

(中略)「…王様の新しいご命令。全てあらゆる生き物はみんな気のいい、かあいそうなものである。けっして憎んではならん。以上。」(中略)そこで雨蛙は、みんな走り寄って、殿様蛙に水をやったり、曲がった足を治してやったり、トントン背中をたたいたりしました。

殿様蛙はホロホロ悔悟の涙をこぼして、「ああ、皆さん、私が悪かったのです。私はもうあなた方の団長でもなんでもありません。私はやっぱりただの蛙です。明日から仕立屋をやります。」雨蛙は、みんな喜んで、手をパチパチ叩きました。(後略)

~読み終えてささやかながらすがすがしさを届けてくれる『カイロ団長』のお話です。

この作品を私は今週土曜日(6/10)『第31回ひねもす朗読会』で朗読します。


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# by 09donpo11 | 2017-06-08 05:46 | ばぶさんな童話 | Comments(0)

カイロ団長・考 その5 雨蛙たちが一緒に面白く仕事をやっている心のありか

ある時、三十匹の雨蛙が、一緒に面白く仕事をやっておりました。

この作品『カイロ団長』の書き出しです。さりげない文章でさりげなく綴られていますが、ともすれば私たち現代人が忘れかけているのかもしれない大切なことを作者の宮沢賢治さんは肩ひじ張らずに語っています。

『一緒に面白く仕事を・・・』とは どんな心持で仕事をやっていたのでしょうか?

造園業ですから一人の感性で作り出せる部分と、皆で力を合わせて全体の形を整える力仕事の部分とあります。三十匹の雨蛙がそれぞれ自分の脳みそを働かせて自分で考えて創造性を発揮して、さらには共同で一つの仕事をしているのです。

いい仕事をしたい、美しい公園地に仕上げたい、思いは一つです。ここが大事です。一緒に面白く仕事ができる前提を思い描いてみます。何を優先して仕事をしているのかで仕事の中味は豊かにも貧弱にもなります。「ノルマ」や「マニュアル」や「安全管理への縛り」といったことが最優先されていない労働の場から生まれ出る思いやりや気遣いがあります。

引用を続けます。

これは主に虫仲間から頼まれて、紫蘇の実や芥子の実を拾ってきて花畑をこしらえたり、形のいい石やコケを集めてきて立派なお庭を作ったりする商売でした。

こんなようにしてできた綺麗なお庭を、私どもはたびたび、あちこちで見ます。

それは畑の豆の木の下や、林の楢の木の根元や、また雨だれの石の影などに、それはそれは上手にかわい可愛らしく作ってあるのです。(中略)

朝は、黄金色のお日様の光が、トウモロコシの影法師を二千六百寸も遠くへ投げ出すころからさっぱりした空気をすぱすぱ吸って働き出し、夕方は、お日様の光が木や草を飴色にうきうきさせるまで歌ったり笑ったり叫んだりして仕事をしていました。

殊に嵐の次の日などは、あっちからもこっちからもどうか早く来てお庭を隠してしまった板を起こしてくださいとか、うちの杉苔の木が倒れましたから大急ぎで五六人来てみてくださいとか、それはそれは忙しいのでした。忙しければ忙しいほど、みんなは自分たちが立派な人になったような気がして、もう大喜びでした。

ここまで美しく雨蛙たちが「…一緒に面白く仕事をやって…」いる情景を描写されると、この先のお話の展開で殿様蛙の家来にさせられて次々と苦役を強いられていく労働の中味とのコントラストが際立ちます。


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# by 09donpo11 | 2017-06-06 05:05 | ばぶさんな童話 | Comments(0)