ばぶさん童話 お話ぐるりんりん (熊の家族のお風呂)
☆年少組向けの8つの独立したお話。(満3歳~4歳くらいのお子さん向けのお話です。)
お話とお話がバトンタッチしてその次のお話へと繋がり一周します。
お父さんお母さんやおじいちゃんおばあちゃんが声に出してお子さんに読んであげてください。
くまの家族のおふろ
くまの家族が温泉旅行にやってきました。
山道を登って、ブナの林のトンネルを抜けて
小さな坂を下って登ってまた登って見晴らし峠に出ました。
「ちょっとひとやすみしよう」
爽やかな風も山道を登って来て熊の家族の間を
そよそよそよと吹き抜けていきます。
天気も良くて、遠くの遠くまでよく見えます。
「うわぁ~~いいながめ」
胸いっぱいにおいしい空気を吸うとまた出発です。
山道を下って、ささやぶを抜けて
小さな坂を登って下ってまた下って谷までいくと沢の水の音が
「さあ、さわ、さあ、こっちですよ。」と聞こえてきました。
一本橋を渡って河原に着くとごろごろ大岩小岩の間に
おめあての温泉がありました。
「さあ、おふろにはいるぞ」
一番最初に来たのは くまのおとうさん。
「あっついかな、ぬるいっかな」
くまのおとうさんはうしろあしでお湯をかきまぜました。
ぐるぐるぐる ぐるぐるぐる
「あつくもないし、ぬるくもない。ちょうどいいゆかげんだ」
つぎにやってきたのは くまのおかあさん。
「あついかしら、ぬるいかしら」
くまのおかあさんはまえあしでお湯をかきまぜました。
ぐるぐるぐる ぐるぐるぐる
「あつくもないし、ぬるくもないわ。ちょうどいいゆかげんね」
つぎにやってきたのはくまのおにいちゃん。
「あっついっかな、ぬるいっかな」
頭のいいおにいちゃんは頭でお湯をかきまぜました。
ぐるぐるぐる ぐるぐるぐる
かきまぜすぎてちょっと目が回りましたが
「あつくもないし、ぬるくもない。ぼくにぴったりだ」
そのつぎにやってきたのはくまのおねえちゃん。
「あっついっかな、ぬるいっかな」
おしゃれなおねえちゃんはくるりとうしろをむくと
みじかいしっぽのさきでお湯をかきまぜました。
ぐるぐるぐる ぐるぐるぐる
「あつくもないし、ぬるくもない。あたしにぴったり」
つぎにやってきたのはくまのぼうや。
「あっついか ぬるいっか どぉ~っちだ?」
といいながらいきなりお湯に飛び込んで
ばちゃばちゃばちゃ ばちゃばちゃばちゃっと
お湯の中で おおあばれ。
おとうさんにも おかあさんにも
おにいちゃんにも おねえちゃんにも
お湯のしぶきがばちゃばちゃかかりました。
みんなで「わっはっはっ」とおお笑いしました。
~お・し・まい~
お話ぐるりんりんとひとめぐり
~(青い帽子)~(おむすび)~(おむすび屋さん)~(くまの家族のお風呂)~(わにの背中で)~(わに泳ぎ)~(電車ごっこ)~(おおなわとび)~(青い帽子)