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カテゴリ:ばぶさん童話( 127 )

新編『ぐるりんりん』より⑧~青い帽子~(第2稿)

新編『ぐるりんりん』より⑧~青い帽子~(第2稿) 

   作・曵田原 宏

※年少組向けの8つの短いお話です。

どのお話から読み始めても次のお話につづきます。

だからこのお話は8つまるごとで『ぐるりんりん』という循環童話です。

1 おむすび        (第3稿)              

2 おむすび屋さん     (第4稿)              

3 くまの家族のおふろ   (4稿)          

4 わにの背中で      (第4稿)              

5 わに泳ぎ        (第3稿)              

6 でんしゃごっこ     (第2稿)              

7 おおなわとび      (第4稿)             

8 青い帽子        (第2稿)

             

今回は8/8 第⑧話  青い帽子  (第2稿)


青い帽子がありました。 

すべりだいのてっぺんにちょこんとありました。  

誰かが脱いで置き忘れたのでしょうか?

それとも落とし物に気が付かないで

置いてきぼりにされたのでしょうか?

黒猫のミャーとうさぎのぴょんがやって来ました。

「あれ、こんなところにあおいぼうし」

「まあ、きれいなあおいろ」

「ねえ、ぼうしくん、どうしてこんなところにいたの?」

帽子は返事をしません。ちょっぴり寂しそうにうつむいています。

「きっとだれかのわすれものだよ」

「それとも、もしかしたらかぶっていたひとが

おっことしたのにきがつかないでおいてきぼりになったのかも」

「それとも、どこかからにげだしてきたのかも」

「おおかぜがふいて、ぴゅーってとばされちゃったのかも」

「それとも、どろぼうがよなかにやってきてぬすんできたのかも」

「それとも、おばけが・・・」

帽子はなんにも言いません。小さな溜息を一つしただけです。

「ぼうしのひといまごろどうしているだろう」

「どっかいっちゃったよーってないているかな」

「あちこちいっしょうけんめいさがしているかも」

「こうえんのベンチのとことかすなばとかブランコのとことか」

帽子はやっぱり黙っています。

「そうだ、ぼうしのもちぬしをさがしにいこう。」

ミャーは青い帽子をちょこんと頭にかぶると歩き出しました。

「どうだい、ぼくににあうかい?」

「なんかかっこいね」

帽子はちょっとすまし顔。

「こんどはあたしにもかぶらせて」

「はいどうぞ」

ウサギのぴょんがちょこんと頭にかぶりました。

帽子はなんだかちょっぴり楽しそう。

「え~、ぼうし~。ぼうしをおとしたひといませんかぁ~」

「あおいすてきなぼうしです。

すべりだいのうえにありましたぁ~」

「ぼうし~。ぼうし~。ぼうしのおとしもので~す」

「ぼうし~。ぼうし~。ぼうしのおとしもので~す」 

公園の向こうの方から誰かが来ました。

青い半ズボンと青い靴を履いたミギー坊やです。

あたりをきょろきょろして何かを探しながら歩いています。

「ぼうし~。ぼうし~。ぼうしのおとしもので~す」 

「ぼうし~。ぼうし~。ぼうしのおとしもので~す」

黒猫のミャーとうさぎのぴょんの声が聞こえたのでしょう。

息を弾ませ まっすぐにこっちに走ってきました。

「あ、それぼくのぼうしだ。」

「はいどうぞ」

「みつけてくれてありがとう」

「ぼうしさん、よかったね」

ミギー坊やは帽子をキュッとかぶりました。

帽子はとっても嬉しそうににっこりました。 

 
                     ~お・し・まい~  

by 09donpo11 | 2019-02-22 05:00 | ばぶさん童話 | Comments(0)

新編『ぐるりんりん』より⑦~おおなわとび~(第4稿)

新編『ぐるりんりん』より⑦~おおなわとび~(第4稿) 

作・曵田原 宏

※年少組向けの8つの短いお話です。

どのお話から読み始めても次のお話につづきます。

だからこのお話は8つまるごとで『ぐるりんりん』という循環童話です。

1 おむすび        (第3稿)              

2 おむすび屋さん     (第4稿)              

3 くまの家族のおふろ   (4稿)          

4 わにの背中で      (第4稿)              

5 わに泳ぎ        (第3稿)              

6 でんしゃごっこ     (第2稿)             

7 おおなわとび      (第4稿)             

8 青い帽子        (第2稿)             

今回は7/8 第7話  おおなわとび  (第4稿)

黒猫のミャーとうさぎのピョンは

「おひるごはんをたべおわったらまたいっしょにあそぼうね」  

と約束しようとしました。

ところがうさぎのピョンのお家ではお昼御飯のあと

みんなして草摘みに出かける予定になっていました。

「ごめんね。だからみゃーくんと遊べなくなっちゃったの」 

「ざんねんだけどしょうがないね。ぴょんちゃんまたあしたね」

「うん、そうしましょ。ばいばい」

「ばいばーい」

と手を振って、黒猫のミャーがぼんやりしているとそこへ来たのは
リスのチャラ、チュラ、チョロの三兄弟と子犬のケンちゃんです。 

「みんなでなんかしてあそぼうか」

「そうだこのロープをほどいておおなわとびしよう。」

と、子犬のケンちゃんが言いました。

ロープを回す人とロープを飛ぶ人と誰がどれになるか

じゃんけんで決めました。

リスのチャラ、チュラ、チョロの三兄弟と子犬のケンちゃんが

ロープを回す人になりました。

最初に黒猫のミャーくんが跳びます。

ミャーは、まるでバレエダンサーみたいに踊るように

跳ねるようにとびました。

しかも、フィギュアスケートの選手みたいに跳びながら

三回転くるくる回ったり手足を伸ばしたり曲げたり。

♪ ゆうびんやさん、おとしもの、ひろってあげましょ

  いちまーい、にーまい、さんまい、よんまい、ごまいー、

  ろくまい、ななまい・はちまい・きゅーまい・じゅーまい、

  ありがとう ♪

ミャーが跳び終わると、リスのチャラ、チュラ、チョロの三兄弟と

子犬のケンちゃんはぱちぱちぱちと沢山拍手しました。

その次はリスのチャラ、チュラ、チョロの三兄弟が跳びました。

♪ ゆうびんやさん、おとしもの、ひろってあげましょ

  いちまーい、にーまい、さんまい、よんまい、ごまいー、

  ろくまい、ななまい・はちまい・きゅーまい・じゅーまい、

  ありがとう ♪

リスのチャラ、チュラ、チョロの三兄弟はとってもかろやかに

ピョンピョン跳びました。おしまいは子犬のケンちゃんの番です。

♪ ゆうびんやさん、おとしもの、ひろってあげましょ

  いちまーい、にーまい、さんまい、・・・

いちまーい、にーまい、さんまい、・・・いちまーい、にっ ♪

「ちょっとけんちゃん、なんかうたがへんだよ。」

「そうだよ。かぞえかたがちがうよ」

「たくさんとびたいからズルしてんじゃないの」

「だってさぁ・・・だってぼく」

ケンちゃんは寂しそうに下を向いてしょぼんとしています。

「だってなんなのさ?」

「ぼく、いち・に・さん までしかかぞえられないんだもん」

「それなら、みんなでうたってあげるから、だいじょうぶさ」

「ありがとう。」

ケンちゃんは顔を上げました。

みんなの目を見てとても嬉しそうににっこりしました。

こうしてケンちゃんも最後まで上手に跳べました。

しかもケンちゃんは十までの数の数え方もすっかり覚えました。

みんなは大縄跳びをおしまいにするとさよならしました。

ケンちゃんたら嬉しくってうれしくってゆうびんやさんの歌を

大きな声で歌いながらお家に帰っていきました。

♪ ゆうびんやさん、おとしもの、ひろってあげましょ

  いちまーい、にーまい、さんまい、よんまい、ごまいー、

  ろくまい、ななまい・はちまい・きゅーまい・じゅーまい、

  ありがとう ♪                    

そのうたをすべりだいのうえであおい帽子が聴いていました。

                       ~お・し・まい~


by 09donpo11 | 2019-02-21 05:33 | ばぶさん童話 | Comments(0)

新編『ぐるりんりん』より⑥~でんしゃごっこ~(第2稿)

新編『ぐるりんりん』より⑥~でんしゃごっこ~(第2稿) 

作・曵田原 宏

※年少組向けの8つの短いお話です。

どのお話から読み始めても次のお話につづきます。

だからこのお話は8つまるごとで『ぐるりんりん』という循環童話です。

1 おむすび        (第3稿)              

2 おむすび屋さん     (第4稿)              

3 くまの家族のおふろ   (4稿)          

4 わにの背中で      (第4稿)              

5 わに泳ぎ        (第3稿)              

6 でんしゃごっこ     (第2稿)             

7 おおなわとび      (第4稿)             

8 青い帽子        (第2稿)
             

今回は6/8 第6話  でんしゃごっこ  (第2稿)

わにのワニイから泳ぎ方を教えてもらった黒猫のミャーと

白ウサギのピョン。

川の中をどこからどこまでも『わに泳ぎ』ですーいすーいと

思いのままに泳ぎまくりました。

たっぷりと川遊びを愉しんだのですっかりお腹がすきました。

それぞれお家に帰ってお昼ご飯を食べることにしました。

「ワニイ、ありがとう。またいっしょにかわあそびしようね。ばぁい」

 お家に帰る途中の道で

「あ、いいものみーつけた。すてきなものつくっちゃおう。」

「ピョンちゃん?なわとびロープの長いのみたいなひもだね。」

「ほら、こうしてはじっことはじっこをむすぶでしょ・・・。

そうするとぉ・・・」

「わかった。でんしゃだ」

「ピンポーン、そのとおり。

おうちまででんしゃごっこしてかえりましょう」

さっそく電車に乗り込むと二人は声をそろえて言いました。

「おうちにむかって、でんしゃ、しゅっぱーつ。

がたんがたぁ~~ん、がたんがたぁ~~ん」

「がたんがたぁ~~ん、がたんがたぁ~~ん」

ところが電車はちっとも前に向かって進みません。

「がたんがたぁ~~ん、がたんがたぁ~~ん

がたんがたぁ~~ん、がたんがたぁ~~ん」

「ミャーくん。ちゃんとひっぱっている?」

「ひっぱってるさ。ピョンちゃんこそちゃんとひっぱっているかい?」

「ひっぱっているわよ。 がたんがたぁ~~ん、がたんがたぁ~~ん

がたんがたぁ~~ん、がたんがたぁ~~ん

ミャーくんもっとちからだしてよ。 う~~ん、う~~ん。」

ピョンちゃんが力を出すと

ミャーくんの足がずるずるっと後ろに滑りました。

「れれれぇ。よおおーし。がんばるぞぉ。

がたんがたぁ~~ん、がたんがたぁ~~ん

がたんがたぁ~~ん、がたんがたぁ~~ん。

むんむんむんむんむううん。」

ミャーくんがもっと力を出すと、

こんどはピョンちゃんの足の裏がずるずるっと後ろに滑りました。

「がたんがたぁ~ん、がたんがたぁ~~ん・・・う~~んう~~ん」

「がたんがたぁ~ん、がたんがたぁ~~ん・・・むんむんむ~~ん」

電車はちょっと前に進んだかと思うとずるずる。

またちょっと前に進んだかと思うとずるずる。

「ぜは、ぜはぁ、このでんしゃ・・・、なんかへんよ。」

「あへ、あへぇ、ちょっと…しらべてみよう。」

ミャーとピョンちゃんは自分の後ろをちらっと振り向きました。

その途端、ごっつ~~ん。 

「あいたたたった」

二人ともおでこをさすりながら 

「ごめんごめん」

「あれぇ、ピョンちゃんもしかうんてんしゅ?」

「そうよ、ミャーくんはなあに?」

「もちろんぼくはうんてんしゅ」

「あはははは。ふたりしてうんてんしゅだったから

ちっともうごかなかったんだ」

「じゃんけんでうんてんしゅをきめよう。

とちゅうでこうたいしながらいこうよ」

「うん、そうしよう。」

「じゃん・けん・ぽん!

あいこでしょ。あいこでしょ。」

ふたりの仲良し電車はお家に向かってしゅっぱーつ・進行。

今日のお昼ご飯は何でしょうね?       

                  ~お・し・まい~ 


by 09donpo11 | 2019-02-20 05:33 | ばぶさん童話 | Comments(0)

新編『ぐるりんりん』より⑤~わに泳ぎ~(第3稿)

新編『ぐるりんりん』より⑤~わに泳ぎ~(第3稿) 
                       作・曵田原 宏

※年少組向けの8つの短いお話です。

どのお話から読み始めても次のお話につづきます。

だからこのお話は8つまるごとで『ぐるりんりん』という循環童話です。

1 おむすび        (第3稿)              

2 おむすび屋さん     (第4稿)              

3 くまの家族のおふろ   (4稿)          

4 わにの背中で      (第4稿)              

5 わに泳ぎ        (第3稿)              

6 でんしゃごっこ     (第2稿)             

7 おおなわとび      (第4稿)             

8 青い帽子        (第2稿)

             

今回は5/8 第5話  わに泳ぎ  (第3稿)


ある日ワニのワニイが気持ちよさそうに川を泳いでいました。  

ワニイは自分でもうっとりするほど泳ぐのが上手でした。

あんまりうっとりして眠くなり、居眠りしたまま泳ぎました。

居眠りしていても上手に泳げるのです。

ごっつん。

ワニは誰かのボートにぶつかりました。

「いててて」とめをあけると

ぐらぐら揺れているボートには

黒猫のミャーと白ウサギのピョンが乗っていました。

「あぶないじゃないかワニイ」

「こわいじゃないのワニイ」

「いやあぁ、ごめんごめん」

「こんどからきをつけてよ」

ワニイは後ろ脚だけで立ち泳ぎをして

頭の先から胸まで水の上にのりだして

「はい、きをつけます。ごめんなさい。」

ぺこりとおじぎしました。

ミャーとピョンはまたボートを漕ぎだしました。

ワニイはボートと並んで泳ぎながら

「なかなか上手にボートがこげるじゃないか」

「だっていっぱいれんしゅうしたんだもの」

「だからこんなにじょうずになったんだよ」        

「なるほど。それじゃあこんどは川の水の中にはいって

およいでみないかい? きもちいいぜ」

「だってあたしたち・・・ねぇ~。」

「そうだよぼくたち・・・なぁ~。」

「だってってどうなのさ?」

「だぁ~って。」

「だぁ~って、なんなのさ?」

「およげないんだもの」

「わっはっはっはっはぁはあ」

ワニイは大きな口をあけて大笑いしました。

「よっしゃぁ。おいらがおよぎかたをおしえてやるよ」

ワニイはボートを川岸に押し上げるといいました。

「おいらのまねっこでっきるっかな?

まずは、ワニワニたいそうーっ。はじめ!

わにわにさんしぃ、わにわにさんしぃ…」

みゃーとぴょんはワニイのまねをしました。

ワニイは川原の砂の上に腹ばいになると

せなかを くねくね おしりを ふりふり

あしを もにょもにょ かきかき しました。

ミャーとピョンはワニイのまねそっくりに体を動かしました。

「はーい、そのまま、そのままぁ。

すなのうえをもぞもぞもぞぉお。

かわのなかにちゃぽん。すーいすーいすーい」

みゃーとぴょんはワニイとおんなじように砂の上をもぞもぞ、

川の中へちゃぽんとはいりました。

するとどうでしょう。あらあらふしぎ、まぁふしぎ。

みゃーもぴょんもすーいすーいすーい。

実に見事なワニ泳ぎです。

さんびきは川の中をあっちへす―いす―い

こっちへすーいすーいと泳いで遊びました。   

 ~お・し・まい~ 


by 09donpo11 | 2019-02-19 06:19 | ばぶさん童話 | Comments(0)

新編『ぐるりんりん』より④~わにの背中で~

新編『ぐるりんりん』より④~わにの背中で~(第4稿) 
                       作・曵田原 宏

※年少組向けの8つの短いお話です。

どのお話から読み始めても次のお話につづきます。

だからこのお話は8つまるごとで『ぐるりんりん』という循環童話です。

1 おむすび        (第3稿)              

2 おむすび屋さん     (第4稿)              

3 くまの家族のおふろ   (4稿)          

4 わにの背中で      (第4稿)              

5 わに泳ぎ        (第3稿)              

6 でんしゃごっこ     (第2稿)             

7 おおなわとび      (第4稿)             

8 青い帽子        (第2稿)             

今回は4/8 第4話  わにの背中で (第4稿)

  

熊の家族が大笑いをしたので、

河原でひなたぼっこをしていたネボスケわにが目を覚ましました。

そして、大きなあくびをひとつしました。

「ふぁ~~~~あああ」

「あら、わにさん。おくばのところに何かはさまっていますよ」

「そうなんだ。これがとれなくてもう一週間も前から痛いんだ」

「どれどれ、わたしが取ってあげよう」

熊のお父さんが自慢の長い爪でさっさっさっととりました。

それはお魚の骨でした。

「くまさんありがとう。すっかり痛みがなくなった。」

「どういたしまして。

・・・わにさんちょっとお願いがあるんですがなぁ、

あなたの背中を貸してくれますか?」

「どうかしましたか?」

「ちょっと背中がかゆくてねぇ、

あなたの背中のいぼいぼでこすらせてください」

「おやすいごようだ。さあどうぞ」

熊のお父さんはわにの背中にごろりと寝転がりました。

「おもたくないですか?」

「だいじょうぶ、だいじょうぶ」

「それでは、ちょいとうごきますよ」

熊のお父さんは背中をもぞもぞうごかしました。

「いやあ、きもちぃ~い。 きもちぃ~~い。

わにさんの背中のいぼいぼですっかり痒みがとれました。

ありがとう。」

熊のお父さんが起き上がると、

なんと、わにさんの背中はピカピカに光っていました。

なぜかというと熊さんの毛皮で背中のいぼいぼが

すみからすみまですっかり磨きあげられていたからです。 

わにさんは自分の背中をちらりと水鏡に映すと、

「うっひょっ ひょっ ひょっ ひょひょう~。まるで新品だね。

私の背中もなかなかステキなもんだ。

今日からこの背中をもっと大事にしよう」

わには背中を右にひねったり左にひねったりして

何度も水鏡を覗き込みました。

しばらくうっとり見とれていましたが、

うんうんとうなずくと言いました。

「やあ、こちらこそありがとう。

おれいに子どもたちに水の中を案内してあげよう。

さあ、私の背中にお乗りなさいな。」

「わーい、わーい うれしいな」

熊のお兄ちゃんとお姉ちゃんと、ぼうやの三匹は

わにさんの背中に乗りました。

「さあ、私の背中のいぼいぼにしっかりつかまって 

落っこちないようにね」

わにさんは水の浅い処から深いところまで

あっちもこっちも連れてってくれました。

ゆっくり泳いだり、超スピードで泳いだり、

楽しく愉快に泳ぎまくってくれました。

やがて夕方になりカラスが「かあかあ」と鳴きました。

そこで、熊の家族はお家に帰ることにしました。

「ばいばいわにさん」

「さよならくまさん」    

~お・し・まい~ 


by 09donpo11 | 2019-02-18 06:17 | ばぶさん童話 | Comments(0)

新編『ぐるりんりん』より④~わにの背中で~

新編『ぐるりんりん』より④~わにの背中で~(第4稿) 
                       作・曵田原 宏

※年少組向けの8つの短いお話です。

どのお話から読み始めても次のお話につづきます。

だからこのお話は8つまるごとで『ぐるりんりん』という循環童話です。

1 おむすび        (第3稿)              

2 おむすび屋さん     (第4稿)              

3 くまの家族のおふろ   (4稿)          

4 わにの背中で      (第4稿)              

5 わに泳ぎ        (第3稿)              

6 でんしゃごっこ     (第2稿)             

7 おおなわとび      (第4稿)             

8 青い帽子        (第2稿)             

今回は4/8 第4話  わにの背中で (第4稿)

  

熊の家族が大笑いをしたので、

河原でひなたぼっこをしていたネボスケわにが目を覚ましました。

そして、大きなあくびをひとつしました。

「ふぁ~~~~あああ」

「あら、わにさん。おくばのところに何かはさまっていますよ」

「そうなんだ。これがとれなくてもう一週間も前から痛いんだ」

「どれどれ、わたしが取ってあげよう」

熊のお父さんが自慢の長い爪でさっさっさっととりました。

それはお魚の骨でした。

「くまさんありがとう。すっかり痛みがなくなった。」

「どういたしまして。

・・・わにさんちょっとお願いがあるんですがなぁ、

あなたの背中を貸してくれますか?」

「どうかしましたか?」

「ちょっと背中がかゆくてねぇ、

あなたの背中のいぼいぼでこすらせてください」

「おやすいごようだ。さあどうぞ」

熊のお父さんはわにの背中にごろりと寝転がりました。

「おもたくないですか?」

「だいじょうぶ、だいじょうぶ」

「それでは、ちょいとうごきますよ」

熊のお父さんは背中をもぞもぞうごかしました。

「いやあ、きもちぃ~い。 きもちぃ~~い。

わにさんの背中のいぼいぼですっかり痒みがとれました。

ありがとう。」

熊のお父さんが起き上がると、

なんと、わにさんの背中はピカピカに光っていました。

なぜかというと熊さんの毛皮で背中のいぼいぼが

すみからすみまですっかり磨きあげられていたからです。 

わにさんは自分の背中をちらりと水鏡に映すと、

「うっひょっ ひょっ ひょっ ひょひょう~。まるで新品だね。

私の背中もなかなかステキなもんだ。

今日からこの背中をもっと大事にしよう」

わには背中を右にひねったり左にひねったりして

何度も水鏡を覗き込みました。

しばらくうっとり見とれていましたが、

うんうんとうなずくと言いました。

「やあ、こちらこそありがとう。

おれいに子どもたちに水の中を案内してあげよう。

さあ、私の背中にお乗りなさいな。」

「わーい、わーい うれしいな」

熊のお兄ちゃんとお姉ちゃんと、ぼうやの三匹は

わにさんの背中に乗りました。

「さあ、私の背中のいぼいぼにしっかりつかまって 

落っこちないようにね」

わにさんは水の浅い処から深いところまで

あっちもこっちも連れてってくれました。

ゆっくり泳いだり、超スピードで泳いだり、

楽しく愉快に泳ぎまくってくれました。

やがて夕方になりカラスが「かあかあ」と鳴きました。

そこで、熊の家族はお家に帰ることにしました。

「ばいばいわにさん」

「さよならくまさん」    

~お・し・まい~ 


by 09donpo11 | 2019-02-18 06:17 | ばぶさん童話 | Comments(0)

新編『ぐるりんりん』より③~熊の家族のお風呂~(第4稿)

新編『ぐるりんりん』より ③~くまの家族のおふろ~ (第4稿)  
                      作・ 曵田原 宏

※年少組向けの8つの短いお話です。

どのお話から読み始めても次のお話につづきます。

だからこのお話は8つまるごとで『ぐるりんりん』という循環童話です。

1 おむすび        (第3稿)              

2 おむすび屋さん     (第4稿)              

3 くまの家族のおふろ   (4稿)          

4 わにの背中で      (第4稿)              

5 わに泳ぎ        (第3稿)              

6 でんしゃごっこ     (第2稿)             

7 おおなわとび      (第4稿)             

8 青い帽子        (第2稿)

             

今回は3/8 第3話  くまの家族のおふろ (第4稿)

  

くまの家族が温泉旅行にやってきました。

山道を登って、ブナの林のトンネルを抜けて

小さな坂を下って登ってまた登って見晴らし峠に出ました。

「ちょっとひとやすみしよう」

爽やかな風も山道を登って来て熊の家族の間を

そよそよそよと吹き抜けていきます。

天気も良くて、遠くの遠くまでよく見えます。

「うわぁ~~いいながめ」

胸いっぱいにおいしい空気を吸うとまた出発です。

山道を下って、笹薮を抜けて

坂を登って下って ずぅ~っと下って谷までいくと沢の水の音が

「さあ、さわ、さあ、さわ、こっちですよ。」と聞こえてきました。

一本橋を渡って河原に着くとごろごろ大岩小岩の間に

おめあての温泉がありました。

「さあ、おふろにはいるぞ」

最初に来たのは くまのお父さん。

「あっついかな、ぬるいっかな」

くまのお父さんは うしろあしで お湯をかきまぜました。

ぐるぐるぐる ぐるぐるぐる

「あつくもないし、ぬるくもない。ちょうどいいゆかげんだ」

つぎにやってきたのは くまのお母さん。

「あついかしら、ぬるいかしら」

くまのお母さんは まえあしで お湯をかきまぜました。

ぐるぐるぐる ぐるぐるぐる

「あつくもないし、ぬるくもないわ。ちょうどいいゆかげんね」

つぎにやってきたのはくまのお兄ちゃん。

「あっついっかな、ぬるいっかな」

頭のいいお兄ちゃんは 頭で お湯をかきまぜました。

ぐるぐるぐる ぐるぐるぐる

かきまぜすぎてちょっと目が回りましたが

「あつくもないし、ぬるくもない。ぼくにぴったりだ」

そのつぎにやってきたのはくまのお姉ちゃん。

「あっついっかな、ぬるいっかな」

おしゃれなお姉ちゃんはくるりとうしろをむくと

みじかいしっぽのさきで ちゃぷちゃぷお湯をかきまぜました。

ぐるぐるぐる ぐるぐるぐる

「あつくもないし、ぬるくもない。あたしにぴったり」

つぎにやってきたのはくまのぼうや。

「あっついか ぬるいっか どぉ~っちだ?」

というのと同時にお湯に飛び込んで

ばちゃばちゃばちゃ ばちゃばちゃばちゃっと おおあばれ。

お湯のしぶきが 

おとうさんにも おかあさんにも

おにいちゃんにも おねえちゃんにも 

かかりました。

みんなで「わっはっはっ」と大笑いしました。

                         ~お・し・まい~
by 09donpo11 | 2019-02-17 06:32 | ばぶさん童話 | Comments(0)

新編『ぐるりんりん』より ② ~おむすび屋さん~

新編『ぐるりんりん』より ② ~おむすび屋さん~  
                       作・ 曵田原 宏


※年少組向けの8つの短いお話です。

どのお話から読み始めても次のお話につづきます。

だからこのお話は8つまるごとで『ぐるりんりん』という循環童話です。

1 おむすび        (第3稿)              

2 おむすび屋さん    (第4稿)              

3 くまの家族のおふろ  (第4稿)              

4 わにの背中で       (第4稿)              

5 わに泳ぎ        (第3稿)              

6 でんしゃごっこ     (第2稿)              

7 おおなわとび      (第4稿)             

8 青い帽子        (第2稿) 
            

今回は2/8 第2話  おむすび屋さん   (第4稿)

 

すっかりおむすびづくりが上手になったミギー坊やと 

ダリーちゃんです。

さっさか さっさか くいっ くいっ ぽん

きゅっ きゅきゅ きゅっ きゅきゅ むんぎゅ ほい

たんぽぽのはっぱでくるんだおむすび

ハルジョオンの花をおしゃれに飾ったおむすび

大きなおむすび

中くらいのおむすび

小さなおむすび

もっと小さなおむすび

もっともっと小さなおむすび

まん丸なおむすび

三角のおむすび

てんとう虫が止まりに来たおむすび

ダンゴムシがよじ登ろうとしているおむすび

お砂場の囲いの額縁の上におむすびを並べていきます。

あっという間に端から端までおむすびが並びました。

まるでおむすびたちのパレードみたいに賑やかです。

「さあ、じゅんびおっけー」

ミギー坊やとダリーちゃんはおむすび屋さんになりました。

「いらっしゃーい、いらっしゃーい。おいしいおむすびですよ」

「いろいろなおむすびがありますよ。おむすびはいかですか」

そこへ熊の五人家族がやってきました。

「あらまあパパ、おむすびやさんだわ。買いましょうか」

「そうだねママ。みんなでおむすびを食べよう。」

「おなかぺこぺこ」

「わーい、おむすびだ、おむすびだ」

「たべたい、たべたい」

五人家族は声をそろえて言いました。

「くださいな」

「いらっしゃいませ。どれがいいですか?」

お兄ちゃんが元気に言いました。

「ぼくはうめぼしおむすび」

おしゃれなお姉ちゃんは

「あたしはねぇ…こんぶおむすびがいい」

ちびちゃんは

「たらこおむちゅびがいい」

優しいママが言いました。

「わたしはおかかおむすびとシャケおむすびを下さいな」

太っちょパパが言いました。

「ねぎみそおむすびと、めんたいこおむすびと、

それから、ピリカラ高菜おむすびを下さいな」

「ピリカラ高菜おむすびはうりきれでーす」

「それじゃあ、キムチおむすび」

「キムチおむすびもうりきれでーす」

「それじゃあじゃあ、ピリカラ肉そぼろおむすび」

「ピリカラ肉そぼろおむすびもうりきれでーす」

「じゃあ じゃあ…じゃ…あとなにがありますか?」

「ピリピリカラカラしょうがおむすびならありまーす」

「じゃあそれみっつ」

「パパ、買いすぎです」とママが言いました。

「じゃあそれ二つ」

「パパ、たべすぎでーす」とこどもたちがいいました。

「とほほ、じゃあそれのなるべくおっきいの一個ください」

「いった だっき まーす」                 

                ~お・し・まい~


by 09donpo11 | 2019-02-16 05:40 | ばぶさん童話 | Comments(0)

新編 『ぐるりんりん』より ①~おむすび~

新編『ぐるりんりん』より ①~おむすび~  作・曵田原 宏 


※年少組向けの8つの短いお話です。

どのお話から読み始めても次のお話につづきます。

だからこのお話は8つまるごとで『ぐるりんりん』という循環童話です。

1 おむすび        (第3稿)              

2 おむすび屋さん    (第4稿)              

3 くまの家族のおふろ  (第4稿)              

4 わにの背中で       (第4稿)              

5 わに泳ぎ        (第3稿)              

6 でんしゃごっこ     (第2稿)              

7 おおなわとび      (第4稿)             

8 青い帽子        (第2稿)

             

今回は1/8 第1話  おむすび   (第3稿)

 

   

ミギー坊やは青が好き。青い帽子に青い半ズボン     

青い靴を履いててくてく歩いていると、むこうから 

ダリーちゃんが大好きなピンクのスカートを 

ひらひらさせてやってきました。

「ミギーぼうやどこいくの?」

「やあ、ダリーちゃん、こうえんにいくところ。」

「いっしょにあそびましょ」

「うん、いいよ。いっしょにあそぼう」

公園に着くと二人はブーランブーラン ぶらんこをしました。

階段をトコトコのぼって、

すべり台をスルスルスルスルーと滑り降りました。

沢山あそんだのですっかりおなかがすきました。

そこで二人はお砂場の砂でおむすびをつくることにしました。

お砂場に誰かが置き忘れた小さなバケツがありました。

「このバケツ、 ちょっとつかわしてね―」

と目には見えない誰かさんに向かって大きな声でことわって、

水飲み場の水道でバケツにお水をためました。

両手で目の高さにバケツを持ち上げて砂場まで運びました。 

こぼさないように、こぼれないように、とお水を見つめました。 

そおっと、そおっと運びます。

お水は歩くたんびにバケツの中でプルルンルンと輪を描きました。

歩くのをやめるとお水は静かになります。

だんだんお砂場が近づいてきて早く運び終えたくなりました。

今度はさっきよりちょこっとだけ大股にして歩いてみました。

バケツの中で右に左に行ったり来たりのお水です。

まるで「はないちもんめ」みたいに動きます。

お砂場はもう目の前です。

バケツが重たくて腕ががくがくしてきました。

ところがこんなに頑張って運んできたのに

なんと、お砂場の三歩手前で躓いて

お水がじゃばぁ~。

バケツの中に残ったお水は両手のひら一杯分位だけでした。

それでも そのお水を乾いた白砂の上にかけると

お目当ての黒砂ができました。

ミギー坊やはギュッギュッギュゥウーっと作りました。

「はいこれぼくのつくったおむすびだよ。たべて」

ダリーちゃんはフワフワフワァアと作りました。

「はいこれあたしのつくったおむすびよたべて」

「ありがとう」といって

二人はおむすびを取り替えっこして食べる真似をしました。

「これかたくってたべられないわ」とダリーちゃん。

「これふわふわでこわれちゃったよ」とミギー坊や。

そこで二人は

「かたすぎないで、やわらかすぎないで、ちょうどいいおむすび」

「かたすぎないで、やわらかすぎないで、ちょうどいいおむすび」

といいながら一緒におむすびを作りました。

「いただきまーす。もぐもぐもぐ」

「あーおいしかった。ごちそうさま」

「もっともっともぉ~とたくさん おむすびつくろうか」

「うん、いいよ。もっともっともぉ~っとね」

                       ~お・し・まい~  


by 09donpo11 | 2019-02-15 21:33 | ばぶさん童話 | Comments(0)

ゴリちゃんとリラちゃんの「ちょっとだけ」 (第3稿)

ゴリちゃんとリラちゃんの『ちょっとだけ』  (第3稿)

ゴリちゃんとリラちゃんはとっても仲良しです。

たまにちょっとだけ喧嘩することもありますが、

すぐに元の仲良しに戻ってあそびます。

だってひとりであそぶのより、二人であそぶ方が

だんぜん楽しいことを知っているからです。

ゴリちゃんは リラちゃんよりもちょっとだけ体重が重いです。

リラちゃんは ゴリちゃんよりもちょっとだけ背が高いです。

ゴリちゃんは リラちゃんよりもちょっとだけ

手のひらが大きいです。

リラちゃんの足の親指は ゴリちゃんの足の親指よりも

ちょっとだけ大きいです。

ゴリちゃんは リラちゃんよりもちょっとだけおしゃれです。

リラちゃんは ゴリちゃんよりもちょっとだけおしゃべりです。

ゴリちゃんは リラちゃんよりもちょっとだけこわがりです。

リラちゃんは ゴリちゃんよりもちょっとだけあわてんぼです。

ゴリちゃんは リラちゃんよりもちょっとだけ

でたらめうたが得意です。

高い声も低い声も大きな声も

うんとちっちゃなちっちゃな声も出せるからです。

リラちゃんは ゴリちゃんよりもちょっとだけ

こわい顔が上手です。 眉毛を上げたり下げたり

目をまん丸にしたり三角にしたりするのが上手だからです。

ゴリちゃんもリラちゃんもおんなじくらいまつ毛が長いです。

ゴリちゃんもリラちゃんもおんなじくらいウインクが上手です。

ウインクってあの片目だけつぶるあれです。

みぎ、ひだり、みぎ、ひだり、

ひだりひだり、みぎひだり、みぎみぎ。

こんなの簡単にできちゃうんですよ。

ある日リラちゃんがウインク体操というのを作りました。

すると、ゴリちゃんたらそれを見ながらあっというまに

ウインク体操の歌とメロディを作りました。

♪ ウインクたいそう ウインクたいそう いちにっさん

  にっさんにっさん いちにっさん

  みぎみぎひだり ひだりみぎ

  みぎみぎひだり みぎひだり

  ひだりっひだりっ み~ぎみ~ぎ み~ぎ・ひだりっ 

  ひだりっひだりっ みぎみぎ みぎみぎ ひだり~・みぎっ

  めだまをぐるぐる みぎま~わり

  めだまをぐるぐる ひだりま~わりっ (ちゃんちゃん)♪

「はぁ、ちょっとくたびれたね」

「はっはっはっはっはっはっはっは」

と二人して大笑いしました。

その時誰かの笑い声も聞こえてきました。

ゴリちゃんとリラちゃんが周りを見回して

気が付くとすずめもからすもダンゴムシも

はっぱのかげでデンデンムシも

みんなして一緒にゴリちゃんリラちゃんのまねっこして

ウインク体操していたんです。

「はっはっはっはっはっはっはっは」

「はっはっはっはっはっはっはっは」

愉快な愉快な笑い声でした。

その笑い声に重なって

「アンコール アンコール」

手拍子も加わって

「アンコール アンコール」

「ウインク体操 アンコール」

「アンコール アンコール」

ふりかえるとゴリちゃんのパパもママも

リラちゃんのパパもママもいました。

おじいちゃんもおばあちゃんもおまわりさんもいました。

ゴリちゃんとリラちゃんはとびっきりの元気声で言いました。

「ウインクたいそうはじめるよー よういはいいですかぁ」

「いいですよー」              

                    ~お・し・まい~


by 09donpo11 | 2019-01-26 06:18 | ばぶさん童話 | Comments(0)